第30話 空に浮かぶ巨大火球

一撃を与えてから炎を纏った剣で連続で攻撃を仕掛ける。僕の攻撃は全てかわされた。


「人間ごときが!」


グリフォンの魔族は叫んだ。


このまま攻撃を仕掛け続ければグリフォンの魔族を倒せる。ここにいる者はそう思った。


その時だった。


「我々の作戦は失敗か」


突然、空から声がした。上を見上げると誰かが浮いている。


「予想以上に人間がしぶとかったな。また1から作戦を立て直すか。おい。グリフォン帰るぞ」

「待ってくれ。こいつらを殺してからだ」

「今のお前の姿を見てみろ。お前は人間に負けている。今のところは我々の負けだ。早く帰るぞ」


早く帰るぞ、この言葉を聞きいてから体が震えそうになる。なんて圧迫感だ。


グリフォンの魔族は急に空へと飛んだ。


「この恨みは忘れんぞ」


そう言葉を言って飛び去ってしまった。


「さて私も帰るか。だがその前に我々の仲間がやられたことのやり返しでもしていくか」


そう言うと空に浮いている奴は右手を高く上げた。


「炎魔法 ギガントファイアボール」


奴の右手から超巨大な火球が出現した。そして僕の神眼で最悪の未来が見えてしまった。超巨大な火球によってここにいる人々が死んでしまう未来だ。


「みんな逃げろー!」


僕は叫んだ。


超巨大な火球は僕らにめがけて落ちてきた。


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