第26話 ペドロの神眼の効果 ペドロ視点
俺は神眼に意識を向ける。俺の神眼の効果は5キロメートル先までが見えるようになるものだ。距離の制限がある千里眼みたいなものだ。
だが俺の神眼の特徴を詳しく言えば5キロメートル先までのものなどがよく見えるようになるもの。例えば、5キロメートル先にいる人間の細胞単位までよく見ようと思えば見ることができる。とても疲れるが。
俺は今目の前にいるグリフォンの魔族に向けて俺の神眼を使用した。
グリフォンの魔族の体の構造がよく見える。コイツの急所もよく分かる。
俺はグリフォンの魔族に向かって、足を踏み込み突進した。
グリフォンの魔族は俺を攻撃しようと爪を振り落とす。
だが俺は相手の体の構造が今は分かる。相手がどのように動くのかも分かる。俺はその攻撃を避けて相手の急所と思われるところに剣で攻撃した。
俺の攻撃は空を斬った。避けられた。
「アナタ、先程の攻撃と動きが違いますね。何をしたのですか」
「本気を出しただけだ」
そう。本気を出している。ここからは自分の体力との勝負にもなる。コイツを倒しきる前に体力が尽きれば俺の負けだ。
さらにグリフォンの魔族はまだ本気を出していない。俺の攻撃が避けられた時のスピードを今までは出していなかった。
この勝負は俺の勝ち目が少ない。
だがやらないといけない。自分の帰りを待っている家族のために。自分を師匠と呼んでくれたアレスのために。この場所にいる人たちを守るために。
俺はグリフォンの魔族に接近し、連続で攻撃した。俺の攻撃をグリフォンの魔族は爪で防いでいる。俺の剣とグリフォンの爪が高速でぶつかり合う戦闘が繰り広げられている。
「攻められるだけでは面白くありませんね。ここからは私も攻撃しましょう」
するとグリフォンの魔族は攻撃を始めた。とても素早い攻撃だ。俺は神眼でどう動くか分かるのでその攻撃を全て防ぎきった。そして相手の最後の攻撃の後にグリフォンの魔族に向かって剣で反撃。その攻撃は水平に相手を斬るようにして剣を振った。その攻撃は相手が後ろに向かって飛び避けられたように見えるものだった。
「あなたがどれ程、攻撃しようとも私に攻撃は当たりません。さらに私に剣で傷をつけることは出来ません」
「お前の胸のあたりをよく見てみろよ」
グリフォンの魔族の胸のあたりをを見ると少量だが血が流れている。剣で出来たであろう傷も小さいが見える。
「お前に剣で傷をつけることはできる。後はお前を倒すだけだ」
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