第17話 出発

「みなさん。カザオカ村魔獣掃討作戦に参加していただきありがとうございます。」


作戦に参加する人たちは冒険者ギルドに集まっている。何十人も。その中にはペドロ師匠の姿もあった。


「アレスも参加するのか」

「はい」


ペドロ師匠の後ろには2人の人物がいた。


「アレスに改めて俺のパーティーメンバーを紹介しよう。右側にいるヒゲがこゆくて背中に斧を背負っている男がゴンザレス」

「よろしくな。坊主。俺は斧使いだ」

「左側にいる髪の長い杖を持っている女がナナ」

「よろしくね。私は魔法使いよ」

「よろしくお願いします。ゴンザレスさん。ナナさん」

「あなたのことはペドロとエリーから聞いてるわ」

「エリーから?」

「私はエリーちゃんに少し魔法を教えたのよ。その時に聞いたわ」


エリーは魔法の本を読むだけでなく、ナナさんに魔法を教えてもらっていたらしい。魔法の本を読んでいることは知っていたがナナさんに魔法を教えてもらっていたことは知らなかった。


「冒険者の皆さん今から説明をします」


ギルドの職員の人が言うにはE級冒険者は村の外で待機するギルド職員の護衛、D級以上の冒険者は3人のチームを組み村の中に侵入。魔獣に遭遇した際はそれぞれ撃退するらしい。


「じゃあ私はギルド職員の護衛かー」


とナナさんは言った。


「ナナさんD級冒険者以上でないんですか?」

「この前魔法学校を卒業して冒険者を始めたのよ。だから今の私はE級冒険者よ」


「これで説明を終わります。何か質問はございませんか?」


「すまん。質問いいか」


誰か分からないが冒険者の人が手を上げた。


「この作戦に参加した報酬はどうなっているんだ。説明がなかったが」


確かに。


「あ、すいません。説明を忘れていました。この作戦に参加する全員に一定の報酬をお支払いします。さらに撃破した魔獣の数、質に応じて報酬が増加します」


こうして説明が終わった。


そして僕たちココロギ村の冒険者とギルド職員たちはカザオカ村に向けて出発した。




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