このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(95文字)
これは重い……辛い物語です。象徴としての光(聖女)が戦意高揚として機能する時点で児童搾取ではあるけれど、本人もそれでみんなが助かるならとポジティブに身を投じるのに時の経過とともにそれがもたらす歪みと変遷……。これは、勝利への希望の象徴であった少女が、疲弊していた兵士たち自身も含む戦争の駒としての象徴へとその意味あいが変化したものかと読み解きました。戦争とは、そういうものなのかも知れません。