第32話

「いや、知らないけど」


「だって、私のこと好きだったんですよね!!誤解させておいて」


いや知らないよ。あなたのこと、名前すら知らないよ。つか彼女持ちだよ。


横に彼女が居るのによくそんなこと言って来れるな。


「・・・否定すらめんどくさい顔をしてるね」


「うん、めんどくさいよー」

と俺は彼女に抱きつく。


「辞めてくださいよ!!私の前で甘えるのは!!」


「頑張って、ほら泥棒犬をなんとかしないと」


「誰が泥棒犬ですか!!泥棒する気ないですよ」


「じゃあ、何にが言いたいの?」

マジでなんなんの?名前もだし、顔も初見だし、同学年だけど、


「人として最低と言うことです!!」


「私の最高の彼氏です」


「ありがとうかんな、最高の彼女だよ」


「もう嫌だ!!」

じゃあ話しかけてくんなや。



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