第139話 レギオンVS外骨格地竜
『うぉおおお!!お前らこっちに来いぃいい!!』
エルは自分も王都の中を四つ足で疾駆しながら、ワイバーンたちを囮にレギオンたちを引き寄せていく。
魔力豊富なワイバーンたちの旨味を知ったレギオンたちは、ワイバーンたちを捕えて貪り食おうとワイバーンたちの向かう方面へと必死に走っていく。
レギオンたちには、それを罠と感じられる知性も存在しない。ただ美味しそうな獲物を追いかけるだけの本能しかない。
王都の防壁の城門を目指して、エルはレギオンたちを引き連れて走っていく。
運悪く巻き込まれてしまった人々は諦めてもらうしかない。
エルは城門に走りながら、そこにいる人々に大声で怒鳴りつける。
『門を開けろぉ!!怪物どもを外へとおびき寄せる!!被害を出したくなければ開けろ!!』
エル自身もドラゴンで怪物であるが、それ以上の怪物たちを見ている上に、あの無数のワイバーンたちを従えている強大な存在に逆らうなど難しい。
それにこれ以上王都で暴れまわられても困るということもある。
いともあっけなく王都の城門は開き、そこにエルとレギオンはなだれ込んでいく。
そして、外に出たレギオンに対して襲い掛かっていくのは、シュオールが作り出した外骨格地竜である。
ドドド!と土煙を上げながら突撃してくる地竜はレギオンに体当たりしてその肉体にダメージを与えていく。
しかも一体だけで何十体も連続で突撃してくるのだ。
次々と地竜の体当たりがレギオンに突き刺さっていく。しかも、地竜の外部は外骨格で覆われているため、レギオンでも取り込むのが難しい。
そして、それと同時に地竜の外骨格が凄まじい勢いでまるで爆発するかのように弾け飛んでいく。これがこの地竜たちの切り札である。
いかにレギオンといえど内部からそんな爆裂する外装甲の攻撃など食らえばひとたまりもない。しかもそれは一度だけではない。突っ込んできて取り込まれた地竜たちが次々と行ってくるのだからたまったものではない。
内部から次々と猛烈なダメージを受け、レギオンたちは沈んでいく。しかも、レギオンにはこれを見て取り込まないという知性などあるはずもない。
それに加えて、ワイバーンたちの雷撃も空から襲い掛かってくるのだ。
この複合攻撃によってレギオンたちはどんどん数を減らしていった。地竜たちもダメージを受けたりしてはいるが、元が数が多いため多少減ったぐらいでは問題にならない。こうして彼らは確実にレギオンを殲滅していった。
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