集合すると
ニラダがドットより渡された魔法の効力を高めるベルトに『成長の証』と名付けたニラダ達は食事を摂る事にするが、その直後、街中のある動きに気付く。
「あれ?みんなギルドの方に向かっているな」
「もしかしたらもう出航準備ができたのかもしれないわね」
「ちょっと早すぎねえか、それはいくらなんでも」
「食べたら行ってみよう、それで分かるよ」
一同は食事を摂り終えると、すぐに冒険者ギルドに向かっていった。冒険者ギルドに到着するとニラダ達は大広間まで案内されて、そこでギルド職員が出迎える。
「皆様、招集いただきありがとうございます、先程トンの港町から明日の夜には出航できるよう準備が進んでいるとのお知らせがありました」
冒険者にもたらされた情報はトンの港町より出航する準備が進んでいる報告であり、更にギルド職員より冒険者の次の行動が知らされる。
「ただいま、冒険者の皆様が明日の朝にトンまで出発できるよう馬車の手配をしてますので、明日朝にまたギルドにお集まりください」
トンに行く為に馬車を手配中であり、明日朝に再集合の要請があり、ニラダ達もその事について話す。
「明日の朝か、とりあえずそれまではゆっくりしておこう」
「うん、また夕食もみんなで食べようよ」
「そうね、私達だけで過ごせるのはとりあえず今日までだしね」
「そうすっか」
ニラダ達は夕食も一緒に食べると決めるとそこにガンディーが現れてニラダ達に声をかける。
「おお、仲が良いね」
「師匠」
「そのベルト、ドットから渡された奴って事は俺とドットが連絡をとっていた事に気付いたな」
「まあね、おじさんは所々ヒントを残していたようだけど」
ニラダがガンディーとドットが連絡をとっていた事に気付いた事に言及し、ニラダがそれについて軽く返答をすると更にガンディーは言葉を続ける。
「それはあえてだ、お前が気付くかどうかを試す為のな」
「師匠もおじさんも回りくどいうえに、いろいろ不覚的な要素もあったのに、よくこんな試験方式なんてしたよね」
「俺はお前の冒険者としての活動の記録、ドットはお前自身の様子、そこから判断したに過ぎねえ」
「それで師匠からもおじさんからも認めてもらえたし、冒険者をし続けて良かったよ」
「まだ、そんな考えに至るのは早いぞ、魔王軍と戦っているとはいえ、まだお前は冒険者としてはようやく一歩を踏み出したに過ぎねえからな」
「厳しいな師匠は」
「魔王軍を倒しても冒険者は必要な仕事だし、そこで更に経験を積む必要もあるからな」
魔王軍を撃破しても冒険者は必要な職業であり、それをニラダに説くガンディーであった。
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