子も同然
ドットは試験方式を当初はガンディーからはっきり反対されていたが、ガンディーはドットの意見を受け入れている為、その経緯をニラダに説明した。
「ニラダ、俺達にとってお前は子も同じなんだ」
「子……」
「嫁に逃げられて、実の子がいねえ俺、そしてお前の母親が忘れられなくてずっと独り身の兄貴、そんな俺達にとって、お前は子も同然だったんだよ」
「おじさん……」
ニラダは自分達にとって子も同然と話すドット、更に経緯説明の為の話を続ける。
「だが兄貴と俺では考えが違った、兄貴はお前に才能を発揮してほしくて、俺はお前にただ穏やかに過ごしてもらいたかった、そこで苦し紛れに試験方式なんてもんを提案しちまった」
「苦し紛れ」
「多分、俺が反対してもお前は冒険者になるだろうし、俺のエゴを通した悪あがきにすぎねえよ、それにお前は実際に冒険者として力を発揮していった、でたらめな報告も兄貴には見透かされるだけだ」
「……おじさん、いろいろ思いがあったのかもしれないけど、結果的におじさんは俺の邪魔をしないどころか、俺やみんなの為にいろんなアイテムを作ってくれたじゃないか、それで俺達はここまでやってこれたんだよ」
子も同然なニラダに穏やかに過ごして欲しいと願っていたドット、だがニラダを支え続け彼はニラダの冒険者としての基盤を作ってニラダの成長を促したのだ。
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