連絡をとる方法

 ティアは密かにニラダの様子をガンディーに知らせていた人物がいるのではないかと話し、ニラダ達が待つ飲食店前でその人物の名前を明かす。


「ドットさんよ、もしガンディーさんがニラダの様子を気にしていたとしたら個人的に連絡できるのはガンディーさん以外考えられないわ」

「あれ?でもドットさんもガンディーさんがどうしているかって知らなかったんじゃなかったっけ?」

「もしかしたら口止めしていたかもしれないわ、まあどっちにしても私の想像だし、一応ニラダには話してみようかしら」

「ニラダ君、どんな反応するかな、なんか『そんなわけないだろう』とか言いそう」


 ミヨモとティアがニラダの反応を想像しながら微笑み、店に入り、ジャンが1人で座っているテーブルを発見し、近づくとニラダがいない理由をたずねる。


「戻ったわ、あれ?ジャン、ニラダはどうしたの?」

「ああ、ニラダならドットの旦那の所に行くってよ、なんか急に用事ができたとかなんとか言ってな」

「ま、まさかニラダ……」

「ティアさんと同じ考えに行きついたのかな……」


 ジャンはニラダがドットの工房に行った事をミヨモ達に話すとミヨモとティアはニラダもガンディーとドットが密かに連絡をとっていたのではないかと思い、ドットの所に行ったと考えていた。


 そんな中、ニラダはドットの工房を訪れており、ドットに声をかける。


「こんにちはおじさん」

「ニラダか、そういやあ前のクエストの時にミヨモちゃんとジャンが急いでいたけど間に合ったのか」

「ああ、2人が間に合ったおかげでクエストは達成したし、全員無事だよ」

「そうか、それで今日は何の用だ、まだ超緊急クエストは終わっていねえんだろう」


 ニラダはドットの言葉を聞きながら、ドットに対し言葉を発する。


「おじさん、おじさんは師匠と連絡をとって、俺の事を伝えていたんじゃないのか」

「いきなりどうしたんだニラダ、前にも話したが俺は兄貴が何をしていたかは知らないんだぜ」

「そうだね、確かにS級冒険者は秘密で受けるクエストも多く、親族にすらそれを伝える事はできない」

「だろう」

「だけどクエストにさえ触れなければ文のやり取りはできるはずだ」


 クエストにさえ触れなければ文のやり取りはできるようであり、その事についてさらに詳しく話す。


「ただし、その文はギルドの検閲が必須だ。少しでもクエストの内容に触れていないかを厳しく審査される」

「兄貴なら自分のクエストに全く触れず俺に文を出したと考えたわけか、何故そう思ったか聞かせろ」


 ニラダがガンディーがドットと連絡をとっているのではと感じた理由とは?

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