作戦の決意
ニラダのホープブレードは魔の国への侵入を阻む結界をアビジンの魔力が作用し結界を破壊できること、そして結界の破壊後に発生する瘴気は剣に補助魔法であるマジックバリアをかける事で瘴気を包み他者への害を防ぐ事ができると言い、ニラダは決断を迫られる。
「ニラダ、お前の持つホープブレードとお前の補助魔法が唯一の魔の国への通行方法だ、もちろんこれは命がけの方法だから慎重に考えろ」
「……」
「どうした?やはりおじけついたか?」
「いや、師匠の事だから何が何でもやれって言うものだと思ったから意外で……」
ニラダは師匠が特訓もスパルタで厳しい師匠だったこともあり、ガンディーの発言が少し意外だったので戸惑っているとガンディーより返答がある。
「まあ、俺もお前に無理やりでもやらすべきだとは思っていたが、カーリソンのじじいがお前に選ばせろってうるさくてな」
「カーリソンギルド長が?」
ガンディーはニラダに何が何でも剣を使わせて結界を破壊すべきだと考えていたが、カーリソンギルド長よりニラダの自己選択が大事であると言われ、しぶしぶではあるが折れていたのだ。
「うむ、話を聞けばほぼ最初の瘴気を防ぐ事ができなければニラダは瘴気に飲まれ命を落とすからな、あまりに危険な任務であるため、いくら師とはいえ、強制はできんと釘を刺しておいた」
「だがじじい、現状ではこの方法が最適なんだ、ニラダ以外はそのホープブレードをまともに扱えねえはずだ」
「え?そうなの、少し考えたのがホープブレードを剣の得意、例えばカイルさんに使ってもらって俺がカイルさんや剣に補助魔法をかければ結界破壊後の魔法発動も簡単かなと思ったんだけど」
「ニラダ、その剣を作った鍛冶師はかなりお前に合わせて作ってあるように思う。おそらくカイルや他の剣士でもお前のように扱えるとは思えねえ」
ガンディーはニラダのホープブレードはニラダ自身に合わせて作ってあることを感じ、他の剣士では扱うのは難しいと考えている。
「切った直後に補助魔法発動か、なかなかシビアなタイミングだな」
「それが最適なんだ、どうしても無理なら他に……」
「いや、やるよ!」
「!!」
「良いのかニラダ、初手をしくじり命を落とす危険性もあるぞ」
「ええ、師匠が俺の剣と補助魔法を信じてこの作戦を考えてくれたんです、最悪でも俺1人……」
「ダメだよニラダ君死んじゃあ!できるなら攻撃魔法で瘴気なんて打ち消して見せるから」
「ええ、私も瘴気に飲まれたら治癒魔法で助けるから」
「ニラダ、お前だけを危険にはさらさねえ、ギルド長、お師匠さん、俺達もせめて近くでニラダを助けられるように一緒に行かせてくれ!」
ミヨモ達の訴えにガンディーとカーリソンは?
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