大きな成長

 ミヨモは幼馴染のララが何故ガンディーのパーティーにいるかが気になり、尋ねると、ガンディーからの誘いであった事を明かす。


 その際にミヨモは他のパーティーメンバーから止められなかったかを尋ね、その質問にガンディーが代わって答える。


「その質問には俺が答える。さっきも話したように俺は事前に魔王軍の侵攻の情報の裏付けをずっとしていたんだ、その際にララがいたパーティーにも協力を呼び掛けたんだ」

「そうだったんですね、でもどうしてそれでララちゃんがガンディーさんのパーティーに入る事になったんですか?」

「まず、ララがいたパーティーから協力を拒否された。あいつらは魔王軍関係なく冒険者活動を続けるつもりだったからな」

「だけど、私はガンディーさんの言う事を信じた。ミヨモ、そういえば私が何で冒険者を目指したか話していなかったわね」


 ふとララはミヨモに対し、冒険者を目指した理由を話していない事を口にするが、その発言に対しミヨモが思い出したかのように話す。


「え?でもたしかお師匠様がララちゃんが大賢者になるかもしれないから冒険者になる事をララちゃんに勧めたって聞いたけど」

「ごめん、実はそれお師匠様にミヨモにそう言っておいてほしくてお願いしたけど実際は違うの」

「え?どういう事!」

「お師匠様から聞かされていたの、いずれこの世界に魔王軍の生き残りがまた現れて魔王復活を画策するんじゃないかって、それは阻止しなくてはいけない、そこで私は冒険者を目指して彼らの同行を探る事にしたの」


 ララが実際に冒険者を志した理由からニラダはララの考えを察し言葉にする。


「そうか、それで君は元のパーティーとの考えの差に気付き、師匠のパーティーに入ったわけか」

「彼らがそこまでの志を持っていない事は承知だったけど、私にもパーティーは必要だったし、近い考えを持っている人がいてくれたし、パーティーが協力しないなら、私がこの人達のパーティーに入ろうと決めたの」

「でもララちゃん、どうして私に教えてくれなかったの?お師匠様もずっと何も言わなかったし……」

「……ミヨモ、本当の事を言ったら無理やりでもついてくると思ったから、私もお師匠様もそうしたんだけど、あなたは私が村を出てからたった1年でお師匠様を驚愕させる魔力を身に付けて、攻撃魔法だけで冒険者になったのよね」

「やっぱりそれじゃあ頼りないと思ったから?」

「うん、でも一気に成長して冒険者としてもしっかりやっているあなたの話を聞いて、すごいなと思ったし、そ、その一緒に戦えれば頼りになるかもって……」


 自分の後追いをしただけのはずの幼馴染が大きく自分に近づき、頼もしさを覚えたララであった。

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