お返しの代償
ニラダの師匠ガンディーのパーティーメンバーとして新たに現れたのはミヨモの幼馴染である魔法使いララと、聖職者の女性であるメアリアであった。
2人の女性冒険者を目にしたニラダはガンディーに対して発言をする。
「師匠、あのメアリアって人はともかく、さすがにミヨモと同じ年の子狙いっていうのはいろいろ問題があると思うけど……」
「ちょっと待て!俺が年端もいかねえ女の子を狙っているっていうのか?」
「ふふふ、さっきのお返しだよ」
「てめえ!てめえが俺にそんな返しするなんて100万年はええんだよ!」
先程ニラダはミヨモ、ティアのどちらに好意を持っているかを問われたお返しとばかりに年端のいかないララを狙っているのはまずいのではないかという発言をするとガンディーは激昂し、またしてもニラダを羽交い絞めにする。
「このやろう、俺に対してそのような事を言いやがって!やっぱりお前はまだ半人前以下だ!」
「ギャアアア!ギブ!ギブ!」
「ギブは認めねえ!このままてめえの背骨を折ってやる!」
ガンディーは怒り心頭であり、ニラダの背骨を折ってやると息巻くが、さすがにカイル、ジャンがなだめに入る。
「まあまあ、ガンディーさん抑えてくださいよ」
「そうそう、時々ニラダってなんていうか皮肉をきかせるんで」
「くう!命拾いしたなニラダ!今度そんな事を言いやがったら命はないと思え!」
「はあ、はあ、……」
ニラダとガンディーのやり取りを見ていて、一同が唖然としている中、ミヨモはララに質問をする。
「ね、ねえララちゃん、村を出てから冒険者になって何をしていたかって聞いてもいい?」
「え、うんいいけど、何を知りたいの?」
「ええっと、本当はいろいろ聞きたいけど、どうしてララちゃんはその、ガンディーさんのパーティーに入ってのかな、元々ガンディーさんってニラダ君の話だと別の人とパーティーを組んでいたらしいから」
ミヨモの発言を聞いてララはガンディーの方を見て、ガンディーが頷くと、ララは話し始める。
「私と会った時はガンディーさんのパーティーはあのカイルさんとメアリア様がパーティーにいて、私にも後衛担当をして欲しいって事で勧誘されたの」
「あれ、ララちゃんパーティーを組んでいなかったの?」
「いわゆる引き抜きってやつ、目的も魔王軍と戦う為に必要って言われたから……」
「そうだったんだ、でも、他のパーティーの人は止めなかったの?」
「それは……」
ミヨモの質問に言いよどんでいるとガンディーが口を挟む。
「それは俺から話すとするか」
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