一騎打ちの果てに
前衛冒険者の1人が功を焦り、テリソンの反撃で負傷した中、遂にニラダは気功スキルによる強化を終え、更に補助魔法での強化に成功し、そのまま一気にテリソンに接近する。ニラダは補助魔法で速度も強化されているものの、テリソンには反応できる速度であり、爪を伸ばし攻撃するがニラダはホープブレードでその爪を切り落とす。
「バカな!いかにアビジンを使っているとはいえ、この我の爪が……」
「はっ、お前はホープブレードをただの強い剣と思っているだろうが、その剣には使用者の魔法効果を上げる効力が付与されたんだ」
「何だと!」
「つまり補助魔法使いのニラダにとっては剣の威力を更にあげれるって事なんだよ!」
ジャンは前に鑑定スキルでホープブレードの効果を鑑定しており、その効果によりニラダの補助魔法は更に強くなり、剣の切れ味も上がったと主張し、テリソンは驚きを隠せないでいた。
「な、何……」
テリソンが驚く中、ニラダはテリソンに接近しつつあるが今度はニラダに対して魔法での攻撃を試み、魔法を受けたニラダの周りで爆発がお気、ニラダの姿が見えなくなる。
「ニラダ君!」
「大丈夫だ」
ニラダが魔法の爆発に巻き込まれ心配するミヨモをよそにジャンは大丈夫と主張し、そしてジャンの発言が現実となり、ニラダは無事であった。
「バカな……」
「残念だったな、ホープブレードのおかげで魔法も相殺できた」
「くっ、くそ!」
「覚悟しろ、これで決めてやる!」
ニラダは遂にテリソンが絶対にかわせない距離までの接近に成功し、テリソンの身体をホープブレードで切り裂く事に成功する。
「バカな……勇者でもない人間に我が……」
「魔王という存在は確かに勇者出なければ倒せないかもしれない、だがお前達は俺達人間が死力を尽くせば倒せない相手ではない」
「……くっ、……だが我を倒したとていい気になるな……他の幹部が人間の魂を集めれば魔王様は……復活なされる……そうなれば勇者のいない……貴様らに……勝ち目……はないぞ……」
「分かっている、俺達はお前達を全員倒すつもりだ……」
「ふっ、……果たして……それは……」
最期の言葉を言い切る前にテリソンはその場に倒れ絶命した。
「……テリソンの魔力が完全に消えたよ……」
「それじゃあ……」
「終わった……」
「うおおお!やった!やったじゃねえか!」
「す、すげえぜ!あのニラダが……まさか!」
冒険者、兵団、それぞれの力を合わせて最後にニラダが希望を乗せたホープブレードによりテリソンを倒し、ハイバイの街を守り切る事に成功したのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます