決めろ!必殺の一撃
ジャンをはじめ前衛を担う冒険者達が揃って、ニラダを守りながらテリソンに対し前進する中、ニラダはまずは気功スキルを使用する為に集中する。
「ニラダ、気功スキルを使い始めたな、まずは気功スキルで肉体を強めてから補助魔法をかける算段か、その方が身体への負担は小せえし、補助魔法の強化もよりしやすくなるからな」
「……」
「よし、ニラダ、返事はしなくていいから進むぞ」
「……」
ニラダは無言でジャンの返答に頷き、ジャンと共に進行する。前面は手はず通りに冒険者が引き受けるが兵団が引き付けきれなかった魔物達がニラダ達に接近するとなぎ倒していく。
「オラアア!雑魚には用はねえ!」
「そうだ、テリソン!俺達が相手をしてやるぜ」
冒険者達はテリソンに対し挑発するかのような叫びをするがミヨモ達の魔法を魔法で相殺しており、無視するほかなかった。
「無視かよ」
「だが、魔法を受け止めるので精一杯っぽいし、今なら少しはダメージを与えられんじゃねえか?」
「よし、ここは俺が行ってやる、俺の斧も中々の上物だしな」
冒険者の1人が自分の腕、そして所持する斧に自信があり、不意打ちを試みるが、その様子をジャンに制止される。
「待て!いきなりいくのは危険だ!」
ジャンの制止が聞こえていないのか冒険者は斧で斬りかかるがすぐにテリソンは自身の手の爪を伸ばし、その斧を防ぐ。
「何!」
「愚かな!この程度の不意打ちで我を倒せると思ったとはな」
次の瞬間爪は冒険者の腹部を貫き、多く出血してしまい、その場に倒れこんでしまう。
「まずい!皆さん魔法を!」
ミヨモの呼びかけでテリソンに対し魔法が放たれ、その隙に冒険者の救出は他の冒険者がするがすごい出血で息も荒くなっていた。
「やべえ!とんでもねえ出血だ……」
「だから待てって言ったんだ、みんなこいつを早くティアの元に連れて行ってやれ!」
「お前はどうすんだ?」
「もうすぐニラダの気功スキルが完成する、それまで守り抜いてやる」
ジャンがそう宣言すると冒険者達は負傷した冒険者を運びティアの元へと急ぐ。
魔法を受けるテリソンは強力な魔法を放ちミヨモ達の魔法を打ち消し、その勢いでミヨモ達は魔法を放てず、テリソンに迫られる。
「あ、ああ……」
「覚悟せよ、愚かな魔法使いども」
ミヨモ達もこれまでかと思われた中、ジャンが短剣をテリソンに投げ、気をそらす。
「まだいたか」
「へっ、もうお前はおしまいだ」
「何?」
「フォースアップ、プロテクト、クイック」
ニラダは補助魔法をかけ、ホープブレードを構え、一気にテリソンに接近する。この剣に全てを乗せて!
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