開始!防衛会議
テリソンの本隊をカイルが引き付けている間に無事、ハイバイの街へと帰還したニラダとミヨモは、テリソン本隊が迫っている事を聞いた兵団長のガードは援軍を要請するかどうかを迫られていた。
「彼らが必死に戻って来たことを考えると敵はすぐに迫っていると考えるのが自然だろう、それに我らの調査部隊からも先遣隊が来ている情報があるしな」
「ですがそれでも領主様にだけでも援軍を要請する必要はあると思います」
「うむ、とりあえず領主様への援軍要請の使者を派遣だ」
「はっ!」
とりあえずガードは領主への援軍要請の使者を派遣する事を兵士に告げると続いてニラダ達に声をかける。
「すまんが、すぐに防衛対策の会議がしたい、代表である君が参加してくれるか?」
「はい、分かりました。みんな行ってくる」
「頼んだわ、私達は魔物に警戒しているわ」
「ああ、頼むぞ」
ティアの言葉を受けてニラダは防衛対策の会議に向かうと、ティアがミヨモに声をかける。
「ミヨモ、立てる?」
「うん、ごめん……」
「……ねえ、もしまだ……」
「大丈夫!カイルさんが命をかけて私達を逃がしたのは私達だけの為じゃなくて、この街の人を守る為なんだもんね!」
ティアはミヨモの心情を心配し、もう少し休むように言おうとしたが、ミヨモはカイルの意図を理解し、自らを奮い立たす発言をする。
「最初はニラダ君が冷たいと思った、でもニラダ君もカイルさんもこの街の人を守る為に今自分ができる事を必死にしようとしているだけなんだよね、それに……」
「それに、何?」
「きっとニラダ君、ううん、私もきっとカイルさんと同じ立場だったらそうしてたかもしれない、今この街の人達を守れるのは私達しかいないもんね」
「ミヨモ、じゃあ見回りをしましょっか」
ティアがミヨモに対して見回りをしようかと声をかけるとジャンが2人に声をかける。
「よっしゃ3人で回ろうぜ」
「そうね、街の外には出れないから、高台に登りましょう」
「うん」
ミヨモ達3人が高台から魔物の動きを警戒しようと動いているなか、ガードの呼びかけで集まった冒険者パーティーの代表者達が防衛会議に参加していた。
「皆、良く集まってくれた。そこのニラダ殿から既にテリソンの本隊がこの街に迫っているという情報が得られた!」
「何だって⁉」
「っていうかよくお前生き延びられたな!」
「足止めをしてくれた者がいたそうだ、もはや奴らが来るのは時間の問題だ、そこでこれより防衛対策の会議を始めたい!」
ガードより発せられた防衛対策会議、どのようにしてテリソンを食い止めるのか。
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