他リーダーとの話し合い
ニラダは調査部隊を希望し、それに乗じて敵の戦力を叩けないかという考えを示し、仲間達も積極的な者、消極的な者はいるがとりあえず『成長しあう者達』の方針は決まった。
「とりあえずは俺達の希望って事で、それを他のパーティーのリーダーに伝えて話し合ってくるよ」
「頑張ってニラダ君」
「今回は他パーティーとの協力は必須だし、独善的な言動は控えてね」
「だが譲れない部分は主張しろよ」
ミヨモ達がそれぞれの考えや激励の言葉をニラダに伝えるとカイルも声をかける。
「ニラダ君心配はいらないと思うが調査に乗じての戦力叩きの話はあくまで我々の内々で留めておくんだ」
「もちろんそうするつもりです」
「君ならそう考えていると思ったよ、参加だけで報酬の得られるクエストだが、当然魔王軍幹部の討伐に意気揚々な者もいるだろうからね」
「ええ、俺達の考えを話せば彼らを刺激してしまい、より足並みが乱れますからね」
ニラダが調査に乗じて敵の戦力を叩くのはあくまでも街の被害を少しでも減らす事が目的ではあるが、他の冒険者には功を焦った行動と見られかねない事は百も承知である。その為、あくまでも調査が目的である事の主張をニラダはするつもりであったのだ。
そしてニラダは他のパーティーのリーダー達の所に向かい、声をかける。
「お待たせしました」
「おお、来たか」
「随分と長く話していたがパーティー内で意見がまとまらなかったのか?」
「多少割れたけど多数決で決まりました」
多数決という言葉を聞いて、他のパーティーのリーダーがその事について言及をする。
「お前達のパーティーは離脱者が誰1人出ず、しかもあのAランク冒険者様が入ってくれたもんな、まったく羨ましいやつだな」
「ははは、どうも」
「それでお前達はどうするつもりなんだ?」
「俺達は調査を希望します、敵の戦力や進行ルートを知っていたら場合によっては街の外で迎え撃つ事もできますからね」
「街の外ねえ、俺達はこんな立派な砦があるし、戦力把握後はこの地形を利用して迎え撃つのがいいと思うけどな」
ニラダはもしも自分達の調査希望が通らなかった場合の第2案として街の外で迎え撃つ事も必要とさりげなく話すが、リーダーの1人は街の砦や地形を利用した迎撃がよいのではないかと主張する。
「お前も見ただろう、領主軍も1兵団しかこの街に派遣できないんだぞ、つまりは数が少ねえんだ」
「だから外で迎え撃つのは無防備だと?」
「魔王軍の幹部となると数も多く率いるだろうし、外での迎撃は数と質の不利がそのままでるぜ」
魔王軍の幹部が部下を多く率いて襲撃すればそれは数の差がそのまま不利になりかねないという主張を聞くが、ニラダは更に何を主張するのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます