準備時間
ニラダ達の事を信頼に足るかどうかを確認する為に密かにニラダ達の事を調べていた事を明かしたカイルはニラダに結果どうだったたかを尋ねられ、返答をする。
「君達が冒険者をしている理由を調べて、ニラダ君以外は自分の目的を後回しにしてまでこの緊急クエストをやるメリットはないわけではないが、目的を優先しそうではあったからね」
「でも私はララちゃんともしかしたら会えるかもしれないですよ」
「それは結果に過ぎない、事実私が話すまでララ氏の現在のランクを知らなかっただろう」
「それは確かにそうですけど」
カイルがミヨモに話していると、ティアが話に入り、カイルの考えを読み解き、それをぶつける。
「つまりカイルさんは私達が自分の目的を半ば叶えられないリスクを冒してもリーダーであるニラダについてきたから信頼できるとふんだんですね?」
「そうだな、そしてそんな君達ならば私も命を預けられると思ったんだ」
「しかしあんたも人が悪いな、情報交換しようって約束しておいて、俺達の事を密かに調べるなんてな」
「すまないね、君達とは魔王軍の幹部と交戦経験があるくらいしか共通点がなかったし、あれ以降も君達と協力関係を続けるかどうかの指標が欲しかったんだ」
ジャンから密かに調べていた事を指摘されると謝罪と共にその理由を話し、ニラダも話に入ってくる。
「まあまあ、ジャン、調べたうえで今の俺達を見てカイルさんは強力してくれるんだし、それはとてもありがたいよ」
「まあ、強い仲間は多いに越したことがないよな、このクエストもパーティー単位で動くようだからな」
「そうだな、それに私達以外にも臨時パーティーを組む要望はあるようだ」
カイルが発言するといくつかのパーティーも臨時パーティーを組む希望を街までのリストを受け取ると同時に職員に伝えておる様子が見られた。
「まあ基本的には欠けた人数を補う意味の方が強そうだけどね」
「あの、こちらが『成長しあう者達』の皆様に防衛していただく街です」
「ありがとう、ええっとハイバイの街か」
「全パーティーに配布終了次第、それぞれの街に向かう馬車を手配しますのでしばしお待ちを」
「あ、おいねえちゃん、その待機中にアイテムとかを準備はできねえのか?」
「出発準備完了までにお済になれば可能ですが」
「おお、分かった、ニラダ、俺とミヨモの装備を取りに行くくらいの時間はまだあるはずだ」
「そうか……」
「ですが、出発準備完了までにお戻りにならなければクエスト不参加だけでなく冒険者資格はく奪のペナルティもありますのでご注意ください」
「まじかよ」
「逃げたとみなされるというわけか……」
ここに来て冒険者資格はく奪ペナルティのリスクが重くのしかかるニラダ達、どうするのか?
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