超緊急クエスト

 ニラダ達『成長しあう者達』は続々と冒険者達がギルドに集まっていく様子を見て、冒険者緊急招集が起きている事と推察し、ギルドに入り、大広間で待機するとカーリソンギルド長が姿を現し、その様子にニラダ達は驚きを隠せない。


「カーリソンギルド長が、一体何が起きているんだ?」

「あ、何か話すみたいだよ」


 ミヨモがそう言うと、ニラダ達もカーリソンギルド長に注視し、カーリソンが話し始める。


「諸君、この『冒険者緊急招集』に応じてくれた事をまずは礼を言う、たった今、個人及びパーティーがどれほど集結したか集計した結果8割を越えていた事が判明した」


 ニラダ達の予測通り、冒険者緊急招集が発令されており、所属冒険者のうち8割以上が参加した事が判明し、更にカーリソンギルド長は話を続ける。


「クエストでデデンを離れている者や招集に応じなかった者もいるが、その者達は今は当てにせず、この者達で対処する」

「あのお、一体何があるんですか?」

「慌てるな、当ギルドが得た情報によると元魔王軍の幹部の活動が活発になっているとの事だ」


 カーリソンの話を聞くと後方の方で話を聞いているニラダ達は驚きを隠せないでいた。


「魔王軍の幹部の活動が活発だと?」

「そんな、急にどうして!」

「……まさか、そんな」

「ギガングやズームってやつ以外の幹部も動き出しちまったのか……」


 ニラダ達が驚きを口にしているとその言葉に反応し返答する者がいた。


「どうやら、そうみたいだね」

「カイルさん!まだこの街に滞在していたんですね」

「ああ、数日前から不穏な空気を感じていたが、今日のこの招集、そしてカーリソンギルド長の言葉でその予感は間違いでなかったと確信したよ」


 カイルがそう話す中、カーリソンギルド長は更に冒険者に対し魔王軍の元幹部の動きについて話し始める。


「奴らは自らの配下の魔物を従え、村や街を襲い、各国の軍は現在討伐軍を編成中だ、更に奴らは命を奪った人々の魂を集めているとも情報を得た」


 魂を集める行動、それらに冒険者達は驚きを隠せずいて、カーリソンはその行動についての自信の考えを伝える。


「これはわしの考えだが、おそらく魔王の復活が目的であろう、現在勇者と呼ばれる存在はどの国でも確認されておらず、魔王復活は脅威になりかねん、そこで諸君らには超緊急クエストとして魔王軍幹部の討伐の依頼が各国よりきている!」


 超緊急クエスト「魔王軍幹部討伐」ニラダ達に最大の試練が訪れようとしている。

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