超自力強化者(ハイ・セルフ・バッファー)
ニラダは単なる魔法使いでしかない自分が補助魔法を使用した事で信じられない程の強化をされた事で自らの魔法効力、そしてユニークスキルが気になり、ギルドに所属するスキル鑑定士に鑑定してもらう為、受付嬢に促されてスキル鑑定室の前まで移動していた。
しばらく部屋の前にある椅子に座っていると、部屋の中から呼ぶ声がした。
「入りな」
室内から声がしたので入室するとそこにいたのは老婆であり、その老婆がニラダに声をかける。
「あんたが新人冒険者のニラダだね、あたしは長年このギルドでスキル鑑定士の仕事をしているタニアだよ」
「どうも、ニラダです。今日はよろしくお願いします」
「それにしても驚きだね、一応魔法の修行はしたようだけど、普通は自分のユニークスキルも把握してからクエストに挑むのにさ、あんたはいきなりクエストに挑んじまうからね、それも1人で」
「ははは、補助魔法しか使えない自分をどのパーティーも加入させてくれなくて思わず先走ってしまいました」
ニラダが少し照れ笑いをしながら先走った話をするとタニアもつられるように笑ってニラダの発言の感想を述べた。
「フフフ、まあそんな奴は嫌いじゃないよ。けど冒険者稼業は命がけだし、身を守るために自分を知る事は大事だよ」
「はーい、気をつけます」
「さ、おしゃべりはここまでだ、えっと鑑定して欲しい項目はユニークスキルの名称並びにその効果と、あんたの補助魔法の効力だね」
そう言ってタニアは持っているロッドをかざし、鑑定の為のスキル名を叫ぶ。
「
タニアがそうスキル名を叫ぶと、少しづつタニアのロッドを持っていない左手に少しづつ紙らしきものが生成されていき、完全に具現化すると、その紙に書かれた内容を読み上げる。
「まずはあんたがお得意としていた補助魔法だけど、ほう、Bランクの効果があるんだね、並の冒険者でもAランクの冒険者と渡り合えるくらいには上昇するんだね」
「そうですか、でも俺は魔法使いですし、俺自身がAランクの冒険者とは渡り合えるとは思えませんよ」
「問題はあんたのユニークスキルだよ、補助魔法と相性バッチリじゃないか」
そう言って、タニアは自ら生成した鑑定結果が書かれた紙を渡し、その内容を目にしてニラダは驚きを隠せないでいた。
『魔法使いニラダのユニークスキル【
とんでもないユニークスキルを所持していた事に驚くニラダ、彼の本格的な冒険者活動がこれから始まろうとしている。
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