武器購入
冒険者ギルドに所属するスキル鑑定士タニアに自分のスキルを鑑定してもらった結果、ニラダは自分のユニークスキルが
「そういや、あんたミニゴブリンを素手で倒しちまったんだよね」
「そうですが、それが何か?」
「肉体が強化されたとはいえ、素手だろう、痛くないかい」
「あ、そういえばちょっとジンジンしてきましたね」
肉体強化していたとはいえ、素手で直接魔物を殴った事の痛みが出てきて、その状況に対してタニアが助言をする。
「武闘家や格闘家みたいに、武術の心得やそれに準ずるスキルを所持していないんじゃあ素手で戦うのは無謀だよ」
「そうか、武器を持てば補助魔法で武器自体も強化できるから自分の身体への負担は少ないんですね」
「そういう事さ、鑑定料は受付に払っておくれ、それがあたしの懐に入るからさ」
その発言を聞いて、ニラダはタニアにお礼を言ってから鑑定室をあとにする。
「鑑定ありがとうございます、それでは失礼します」
再び受付に戻り、受付嬢にタニアへの鑑定料を支払い、ギルドもあとにする。今回のミニゴブリン討伐のクエストで得た報酬で武器購入をしようと思ったが、何にしようものか迷っていた。ミニゴブリンの角が3つある事を改めて確認してニラダはある事を思いついた。
思い浮かんだニラダは街の鍛冶屋を目指していき、鍛冶屋に到達するとそこにいる鍛冶師に声をかけた。
「こんにちは、ドットおじさんいる?」
「おお、ニラダじゃねえか、聞いたぞ、冒険者になったんだってな」
「うん、それで冒険者としておじさんに仕事を頼みたいんだけど」
「お前とは小せえ頃からの仲だが、まさか冒険者のお前から仕事の依頼をされるとはな」
このドットという名の鍛冶師はどうもニラダが幼少の頃よりの知り合いであり、ニラダが冒険者になった事に若干感極まっているが、それとは別に鍛冶師としてニラダが示したミニゴブリンの角を見て、ニラダに希望の品を尋ねる。
「ミニゴブリンの角か、お前さんお得意の魔法を補助する物は無理だが、何を希望する?」
「そうだな、武器が欲しいと思っている」
「武器か、さっきも言ったが魔法補助の武器はこの素材じゃ作れねえし、それでも良けりゃあ魔法使いらしさだけでも出す為にロッドくらいなら作ってやるぜ」
「いや、作って欲しい武器はロッドじゃない!」
魔法使いであるにも関わらず、ニラダが望む武器はロッドではなかった!彼が望む武器は果たして⁉
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