第2話
小学生になった私には、知り合いが少なかった。
というかまず、学年の人数が少なかった。
入学した時には全員で26人、卒業する時には19人という、ぎりぎりクラスとして成立はする程度の少なさ。人数に関しては、6年間ずっと学校一だったほどの少なさだった。
そんな小学校生活だったが、1つ不安な点があった。
このクラスには1人、喧嘩っ早い気の強い女子がいた。その子は幾度となく私だけに突っかかってきて、2年生が終わる頃にはクラスのあちこちからその子の悪口が聞こえるほどだった。
そして、小学校生活最初の大きな問題が起きたのが3年生だった。
その年に来校生の男子が2人いたのだが、1人目は授業中教室を飛び出して授業をサボるような子で、もう1人は色々と危険なことをしでかす子だった。この2人の転校生に先生は何かと困らされたらしく、3年生の時の担任はころころと変わり、1年間合わせて4、5人はいた。
そんな状況でなにが悪いことなのかわからなくなってきた私も、授業中ずっと本を読んだり、言葉遣いが荒くなったりと、お花畑だった頭の中はどす黒い色に染まってしまったようだった。
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