監禁生活9日目 目隠しマッサージ




「ごっめーん!! 昨日は撮影が長引いちゃってさー」


「そういうわけだから、今日はママと橙華ちゃんでお世話させてもらうわね」



 日曜日。

 俺はベッドの上で茜音さんと橙華さんに挟まれていた。


 両サイドから大きなおっぱいが押し当てられており、思わずドキドキしてしまう。



「あ、あの、なんか、近くないですかね? あと、胸が当たってるんですが……」


「当ててんの♪」


「当ててるのよ」



 耳元で囁かれると、思わずビクッとしてしまう。



「あらあら。どうしたの? そんなにビクンってして。かわいい♡」


「あすみん、おっぱい大好きだもんねー。おっぱいが大きなお姉さん二人に挟まれて嬉しいんでしょー」


「そ、そんなことは……」



 茜音さんと橙華さんが楽しそうにニヤニヤする。


 ぐぬぬぬ、これでは逃げ場が無い……。



「っと、からかうのはここまでにして」


「今日はママたちが空澄ちゃんをマッサージしてあげようと思うの」


「え? マッサージ、ですか?」


「そう、マッサージよ」



 何故だろうか、この二人が言うとエッチな出来事しか起きなさそうだが。



「空澄ちゃん、ずっとお部屋にいるせいで運動が出来ずにいるでしょう? だから皆で相談して、適度に身体をマッサージしてあげようっていうことになったの」


「は、はあ、なるほど。でもそれなら、普通に外で運動すれば良いのでは?」


「そんなことしたらあすみん逃げるっしょ?」



 橙華さんが俺の考えていることをピンポイントで言い当ててくる。


 くっ、バレてるか!!



「というわけで、はいコレ」


「……目隠し?」


「そ。視界を遮るとリラックスできると思って。ほら早く♪ あっ、服も脱いでね。じゃないとマッサージできないから。何ならあーしが脱がせてあげよっか?」


「わ、分かりましたから!! 自分で脱ぐので服を剥ごうときないでください!!」



 俺は服を脱いで、パンツ一丁に。


 絶世の美女二人の前でほとんど裸になるって、これどんな罰ゲームだよ。


 下半身のエクスカリバーが反応しないよう、心を菩薩モードにしながら、俺は言われるがままに目隠しをした。


 すると、茜音さんと橙華さんがマッサージの準備に入ったらしい。


 目隠しのせいで何をしているのか分からないが、布の擦れる音が聞こえたような……。



「はーい♪ 準備おけ♪ んじゃ、あすみん。ここに寝転がってー」


「あ、はい。ん? なんか、柔らかいですね、これ。枕? も、ふかふかで寝やすいですし」



 マッサージ用のマットか何かだろうか。


 俺は程よく暖かくて、触り心地の良い何かに寝転がった。


 そして、その次の瞬間起こった出来事で、俺は自分が何の上に寝ているのか察した。



「あんっ♡」


「……え?」



 俺の耳元で聞こえたのは、茜音さんの色っぽい声だった。


 いや、え? 俺の聞き間違い、じゃないよな?


 まさかとは思うけど……。



「お察しの通り、今あすみんはベッドで寝転がる裸の茜音姉ちゃんの上に寝てるんだよ♪ ふかふかの枕の正体は茜音姉ちゃんのパイです♪」


「な!?」



 や、やっぱりかー!!


 くっ、前回茜音さんに喰われそうになった時、橙華さんが止めてくれたから油断した!!


 今回のこの二人は、グルだ!!


 俺は慌てて飛び退こうとするが、茜音さんに羽交い締めにされてしまう。



「あんっ♡ こーら、暴れないの」


「ちょ、茜音さん!?」


「うふふ。ほら、ママって身体が大きいじゃない? だからこうやって、空澄ちゃんのベッドになろうかと思って」


「流石に駄目なのでは!?」


「あらあら、見えてないんだからセーフよ」



 見えてはいないが!!

 たしかに何も見えてはいないが、想像はできるんだよ!!



「んじゃ、次はあーしの番だね♪」


「ぐおっ」



 橙華さんがそう言うと、俺のお腹の上にずっしりと重いものが乗った。

 多分、いや、間違いなく橙華さんが俺の腹の上に跨がったようだ。


 こ、これは、色々と不味いぞ!! 逃げ場が、逃げ場が無い!!


 菩薩モード!! 菩薩モード!!

 今の俺は悟りを開いた存在!! 何があっても俺は理性を失った獣にはならないぞ!!



「まずは足からマッサージしてくよー♪」


「は、はい」



 そうして始まったのは、意外にも丁寧なマッサージであった。


 爪先からふくらはぎ、ふくらはぎから太もも。


 橙華さんの細い指が凝り固まった俺の身体を揉みほぐしてゆく。


 やがて橙華さんの指は俺の股関節へと伸び――



「おふっ、ちょ、あ、あのそこら辺はあんまり触らないでください」


「えー? なんでー?」


「いや、な、なんでじゃなくて!!」


「あーしはただ股関節とその周りをマッサージしてるだけだよー♪ そ・れ・な・の・に♪ なーんであすみん大きくしてんの?」


「こ、これは!! ち、違いますから!!」



 慌てて誤魔化すが、橙華さんはくすくすと笑う。



「はいはい♪ そういうことにしといてあげる♪ 大丈夫だよ、エッチなことはしないから♪」



 もう十分エッチなんだよ!!



「もぉ、二人で盛り上がって。ママも混ぜなさい」


「ヒョア!?」



 橙華さんだけでも限界なのに、茜音さんから更なる追い打ちがかけられる。


 俺の身体を撫で回し始めたのだ。


 なお、こちらは橙華さんの、あくまでもマッサージの指使いとは違う。


 完全に俺を責め立てるための、そういう目的の指使いであった。



「ぐっ、ちょ、茜音さん!! これは洒落にならないですって!!」


「あら、どうして? ママも空澄ちゃんの身体を堪能して――こほん。マッサージしてあげてるだけよ?」


「今、堪能してるって言いそうになったでしょ!!」



 上半身は茜音さんに撫で回され、下半身は橙華さんにマッサージされる。


 何がヤバイって、あくまでもこれはただのマッサージであることだ。


 それ以上のことはしてこないのである。


 あ、や、やばい。

 もう俺の中の理性が消滅しかかっている……。


 心の中の菩薩が消えて――



「はい、しゅーりょー」


「……え?」


「あっれー? どしたん、あすみん? これ以上のコト、して欲しかったりするー?」



 俺の反応を楽しむかのような様子を見せる橙華さん。


 こ、この人は……ッ!!



「……いえ、別に」


「あらあら。もぉ、拗ねないの。橙華ちゃんも意地悪しちゃ駄目よ?」



 その後、二人が部屋を出て行くまで俺は悶々とした時間を過ごした。


 当然、トイレにこもって一人でナニをすることも忘れない。


 明日は紫希ちゃんの日だ。


 危険度で言えば茜音さんがぶっちぎりだが、次いで橙華さんと並ぶ幼女がやって来る。


 気を付けないと。





――――――――――――――――――――――

あとがき

人の上に寝転がる前に気付くやろ、とかいうツッコミは無しです。


危険度ランキング

第一位 茜音

第二位 橙華

第二位 紫希

第四位 葵衣

第五位 藍奈

第六位 翠理

第七位 黄鈴


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