救急車

私の家の近所に消防署がある。

ある日の朝、出勤の為に駅に向かっていると、その消防署に帰る最中と思われる救急車が前方からやってきた。

なんとなくその救急車を見ていると、車体の下に妙な影があった。


よく見ると、それは真っ黒で、人の形をしていた。

顔はよく見えなかったが、高齢の女性のように見えた。

真っ黒な老婆が救急車の車体の下で、車にしがみついている。


人の命に関わる車両である。そんな事もあるだろう。

そう思って気にしないようにした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る