第31話
「なあ……、凌、小明ちゃんの制服姿は見たんか?」
入学式と同日の在校生の登校日。クラス分けの発表があり、めでたく?僕達は今年も同じクラスと相成った。
「昨日、見せて貰うたで?(悶絶して鼻血出して、トイレに駆け込んだなんて、優くんに負けたようで、言えへんわ……。競っている、小さいってわかっとるけどな) 優くんの方は、文音ちゃんに見せて貰うたんか?」
僕は、優くんに質問で質問に返した。
「俺も見せて貰うたで? 私の制服姿、どや?という感じやったけどな? まあ、どや感見せる文音に、馬子にも衣装やな!って、答えたったわ……」
と、どや顔見せる優くん……。
「そうなん……?(素直になれへんねんやな……、二人とも。ツンデレっちゅうやつやな)」
内心、呆れながら、相槌を打つ僕。
「ところで、文音もなんやが、小明ちゃんもなんかな……、かわいい新入生って言うてな、我こそナンパしたろ?っていう輩達が居るみたいやで?」
呆れたような感じで話題を振って来る優くん。
「まあ……、僕に振られても反応に困る話題やな……。小明が決める事やしな……? まあ、方法に因っては、干渉するけどな」
「ほやな。まあ、凌の彼女と知って、手を出そうとか言う輩は、ホンマ者のやーさんとかマフィア、チャンピオン級の格闘王クラスやろ……?」
「いやいや、それは買い被り過ぎやろ?」
僕は、優くんに苦笑しながら否定の返事をする。
「いやいや、そんな事あらへんって! プロの訓練したら、今、階級跨いで絶賛KO連勝継続中のボクシングチャンピオンや剣道やフェンシング、柔道(同じ階級)のオリンピアンとも互角以上に渡り合えるやろ?と思うで?」
「オリンピアンとかチャンピオンとか……、畏れ多いし、僕なんかと比べたら失礼極まりないで……」
「そういう事にしといたる……(自覚が無いっちゅうの罪やで)」
優くんが、納得出来へんっていう感じなんに、僕が納得出来へんっていう感じで、ホームルームを迎えた。
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