第18話

夏休みもあっという間に終わり、新学期に入った。僕達の中学校では、夏休み明け早々に文化祭が行われる。僕が文化祭においてやる事はほとんど無いんだけど、不良を矯正し望まへん道に向かわせたという事があり、優君共々、文化祭期間中の校内保安員の役を当てがわられた。まあ、中学校だからそんなにトラブルなんて無かったが、肝心の文化祭を満喫する事は出来なかった。


そんなこんなで文化祭も早々に終わり、秋も過ぎ、冬を迎えた。


その間、ハロウィーンパーティや地区の連合体育大会があったりした。


体育大会では800m走と4×100mリレーに参加させられたんやけど、陸上部所属の人達と張り合い、見事勝ったのであった!勿論、優君も出とった。


ハロウィーンパーティでは、僕はオペラ座の怪人、優君は陰陽師、小明は魔女、文音ちゃんはシスター……、という出で立ちだった。小明は魔女というよりか魔女っ子っちゅう感じで凄く萌えた。




そして、僕と優君は期末試験が終わり、残す大きなイベントはクリスマス、年末年始となった。


「凌、クリスマスはどうすんねや?」


優君が尋ねて来た。


「ん……、決まってへんけど、イブか当日に出かける予定しとる……。優君こそどうなん?」


僕は、優君に聞き返した。


「俺は、文音と確約取れたで! 小明は、毎度やけど、男子が誘い掛けてるみたいやで?」


「そうなんや……。まあ、乗るか反るかは小明次第やから、俺が口出す事やない」


「文音から聞く限りでは、断ると思うねんけどな?」


優君は、小明が僕にキスした、という事は文音ちゃん伝で聞いたらしい。そん時には、


「俺もまだ文音としてへんのに!」


と、悔しそうに語っていた……、先も後もあるかい!と思ったが……。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る