第11話 23主催ツーリングその5

朝からひたすら走り続けて思いついたタイミングでコンビニにストップ

そのまま飯になる

油冷刀とR1100のライダーから峠での走りを褒められるが嬉しさ半分、そんなことは頭から飛んでしまっていた

話の流れで23に聞いてみる


私「23はあのペースでどんくらいでした?」

23「ん?んーまぁツーリングペースやな」

油冷刀「23のペースについていくだけで十分ヤバいでしょ(笑)」

R1100「SPADA君もええツッコミしてたで、軽量バイクをいい感じで振りまわしてた」

23「いきなりであのペースについてくるやつはあんまりおらんぞ」


褒められたと感じたし、嬉しい気持ちはあるのだが、同時に雲の上から話しかけられているような非現実感も襲う


私「褒められていると思うしめちゃ嬉しいんですが、自分にとってあのペースは余裕のない危ないペースでした…お三方からはそんな感じを受けないんですがなんでなんですか?」

お三方「そら飛ばしてないもん」

私「???」

お三方「あんな救助してもらえへんところでコケたくないやろー、落ちたら死んでまうもんなー(笑)」

私「………」

23「SPADAよー、君が峠の走り屋ってのは知ってる。身体があのスピードを経験してるのは分かったからついてこさせたけど、普通のやつはあんなところをあんなペースで走らんからな?で、君が今感じてるわだかまりも何となく分かるわ。」

23「…お前、さっきのペース怖かった?」

私「……単純にスピードにはビビってないけど、あんな初めてのところを走るペースとしては怖かったです……」

23「それ!俺らと君が違うところはそこや」

私「?」

23「君は頭の中の自分と実際の自分が乖離しとる。スピードをコントロールしてるんやない、スピードに麻痺してるだけや」


頭をガツンとやられた気がした……

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