第一章 真夏の日常

記憶の断片にあるのは、泣いてる母親と、それをなだめる祖母と。

さも関係ないように酒を酌み交わす大人の男たちの笑顔だった。


いつの時代も、女は蔑まれ、疎まれ。

何か言おうものなら、蔑みの眼差しと言葉の刃に切り裂かれる。


子を産み、育て、女が世界の土台を作っているという発想に至るのはあと何年後なのだろうか。


私の父親も、そんな「男尊女卑」の思考を持て余す1人だった。

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スコール 〜あなたの声が聞きたくて〜 立花えみ @squall800

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