第6話 コンプレックス

 ケイタイをとりあえず警察に持っていって、持ち主がおらず、ケイタイだけが放置されていたことを告げると、

「よし、とりあえず、該当の人間に連絡を取ってみよう」

 ということになったが、肝心の電話は警察にあるし、住所も変わっているようで、その後どこに行ったのか分からないようだった。

 会社も聞いているので、会社に行ってみると、

「三日前から無断欠勤をしている」

 ということであった。

 確かに、彼女の携帯の着信履歴に、会社の番号が何度かあった。

 三日目にさすがに所属長が掛けたようで、不在のマークがついていた。

 それからも、何度か掛けたようだが、出ないので、会社の方も気にはなっていたが、まだ気になり始めて1日目だったので、騒ぐのもどうかと思ったようだ。

 しかし、もし、何かあったのであれば、緊急を要するだろうから、猶予はそんなにないはずだ。そういう意味で、所属長も困っていた。

 そんなところに警察から連絡があったので、所属長もビックリはしたが、会社としても、自分から動かなくていい分、気が楽だったに違いない。

「ところで、このケイタイの持ち主なんですけどねえ。無断欠勤とかする人だったんですか?」

 と警察に聴かれて、上司は、

「西牟田君のことですね。ええ、彼女に限ってという感じでした。いつも、出社も早い方で、あまり目立ちはしなかったですが、それなりに真面目に仕事をしてくれていましたね」

 と、いう。

「じゃあ、会社のほうとしても、困られたでしょう?」

「ええ、それはもう、いてくれないと困るという感じですね」

 とまるで身を乗り出しそうな、圧倒されそうなリアクションだった。

「ちょっとオーバーじゃないか?」

 と刑事は考えたが、

「それくらいの人も中にはいるか」

 と納得し話を進めた。

「何か、彼女に変わったところはありませんでしたか?」

 と聞くと、

「いえ、それはないと思います。ただ、昔、ちょっとストーカー騒ぎのようなものがあったようで、それは、完全に相手が悪かったんですが、何とか立ち直ってくれてよかったと思っていました」

 というではないか。

「ええ、その話は分かってます。我々がこうやってお邪魔したのも、彼女が警察に相談した時、ストーカー被害に遭った時、緊急連絡があったとして、彼女の連絡を最優先で対応できるというシステムに電話番号を登録していたんですよ。だから、彼女のケイタイから連絡があったが、無言で切れたそうなんですよね。それで、我々も、GPSを使って捜索してみると、発信がとある学校の教室からだったようで、そこに行ってみると、ケイタイだけが放置され、本人がいなかったというわけなんです。それで、彼女の安否をます確認しようと、こうやって捜査しているんですが、今のところ、とっかかりがないというところですね」

 と刑事が言った。

「そうなんですが。彼女の家にはいかれましたか?」

 と聞かれると、

「どうやら引っ越しをしているようで、引っ越し先が分からないんですよ

 というと、

「ああ、分かりました。後で、住所はお教えしますね。でも、彼女に何かあったなどということは、信じられません。前のストーカー問題も解決していましたからね」

 と、上司はいう。

「どう解決されたんですか?」

 と刑事が聞くと。

「実は、彼女にストーキングしていたのは、彼女の後輩だったんですが、その男が、実は他にもつき合っている女の子がいたようで、その女の子が嫉妬し始めたんです。その男は、まさかつき合っている彼女が嫉妬するなどということを思ってもいなかったようなので、相当驚いたようなんですよ。結局、向こうがもめてしまって、彼女に対しては、それ以降ちょっかいを出してこなくなったんです。会社もその男は辞めてしまいましたからね。たぶん、彼女が嫉妬し続けると思って、その懸念があったんでしょう。だから、自分から辞めていきました」

 というのであった。

「じゃあ、その男が今はどうしているかということは、ご存じないわけですね?」

 と刑事が聞くと、

「ええ、分かりません。彼女からは、一度。ご迷惑をおかけしましたが、何とかなりましたということを言われただけでしたね。こちらも気を遣って、それ以上は聞かなかったし、聞く必要もないですからね」

 と上司は答えた。

「まあ、もっともなことだろう」

 ということで、とりあえずの事情は聴くことができた。

「上司の話から判断すると、前のストーカーの男が絡んでいる可能性は低いんだろうな」

 と刑事は思った。

 そこで、上司から、彼女の家を聴いて、行ってみることにした。一応緊急連絡の電話がかかって、その相手が行方不明で、無断欠勤をしたことのない人が、3日無断欠勤をしているということなので、捜査令状は取ることができた。

 聞いた住所に行ってみると、学生が住むような、いわゆる、

「学生アパート」

 のようなところだった。

 管理人に、捜査令状を示し、カギを開けてもらって中に入ったが、いくら一人暮らしとはいえ、女性の一人暮らしの部屋の割には、あまりにも何もなかった。

「生活臭がしない」

 と言ってもいいのではないだろうか。

 管理人に聴いてみると、

「おとなしい感じの方だと思いますね。実際に目立つタイプの方ではなかったです。自分から何かをしようというタイプではなかったので、そんな風に感じるんでしょうね」

 ということであった。

 一緒にきたもう一人の刑事も、部屋の様子に相当な違和感があったようで、

「まるで断捨離でもしたんじゃないか?」

 というほどだったのだ。

 実際に部屋に入ってみると、そこには、ゴミもなければ、冷蔵庫を見ても、ほとんど入っていなかった。

「やっぱり、生活熱のようなものが感じられないんだよな。女性が一人で暮らしていたとは思えないような部屋なんだよな」

 という。

「本当に、2,3日いなかったくらいなんでしょうかね?」

 というので、

「会社には出勤していたというのだから、ちゃんといたんだろうよ」

 と、先輩刑事は言った。

「とりあえず、指紋だえでも、採取してもらおう」

 と言って、同行してもらった鑑識の人に、指紋の採取をしてもらった。

「指紋など取ってどうするんです?」

 と後輩刑事が聞いたが、

「そりゃあ、そうだろう。何と言っても、昨日見つかったスマホに残された指紋とを照合する必要があるだろう。それによって、あのスマホが、本当に、西牟田さんの所有のスマホなのかということが分かるというものだよ」

 と先輩は言った。

「なるほど、確かにそうですよね。それに、これで彼女の指紋も分かりますよね」

 と後輩刑事は、そこまでいうと、

「ねるほど、これで彼女に何があっても、指紋さえ残っていれば、それで何かを分かることができるんだ」

 ということであった。

 二人の刑事はそのことを自分なりに理解していたようで、さらに感じたこととして、思うところがあったが、後輩刑事はそれについて確認したかった。

「すみません。桜井刑事」

 どうやら先輩刑事は、桜井という名前のようだった。

「ん? どうした。坂口」

 後輩刑事の方は、坂口刑事という。

「少し気になっていたんですが、彼女の勤めている会社の社長さんなんですけどね。どうにも気になるんですよ。何がきになるのかと聞かれると、ハッキリとは言えないんですけど、何かが気になるというところなんですよね」

 というのだった。

 それを聞いた桜井刑事は、

「ああ、それは私も思っていたよ。もっとも、会社社長などをしていると、どうしても、会社を守りたいという思いがあるからか。あんな自信がないような態度になるのも分からなくもないが、それにしては、我々に喋りすぎるところがあると思ったんだよ。あの態度はおそらく、何かを隠しているからだと思うんだよね。よくいうだろう? 木を隠すなら森の中ってね。あの発想ではないかと思うんだ」

 と、いうのだ。

 それを聞いた坂口刑事も、必要以上なオーバーアクションをしているようだったが、ただ、二人とも、どこか阿歯切れが悪い気持ちになっているのが、その隠していることが、今回の彼女の失踪に何か影響しているかどうかということだと思えた。

 実際に、これが失踪であるとすれば、あのケイタイからの、

「無言通報」

 なるものがなければ、まったく捜査の対象になることはなかったのだ。

 それを思えば、

「何か、我々が踊らされているような気がするな」

 という思いがあるのだが、その意図が分からないだけに、警察側は、

「相手の思惑に乗っかる」

 ということしかないのだった。

 もし、これが事件であって、後から発覚したことで、警察が攻められるようなことにでもなれば、後悔しても、後の祭りとなるだけに違いない。

 それを思うと、

「少々のことでも、捜査を怠るとロクなことはない」

 というのは、桜井刑事には身に染みて分かっていることだった。

 実際に、桜井刑事は、殺人事件を扱うことが多いので、それは、死んだ人のことを操作するものである。しかし、他の課は、生きている人間を相手にしていて、特に八重子が先署に駆け込んだ生活安全課などは、被害者が相談に来ることが多い。

 とはいえ、生活安全課というのは、ストーカーなどの犯罪を扱うことが多く、正直、法律の範囲内でしか捜査できないのも事実だった。

 相談に来た相手であっても、話を聴いてあげて、ストーキングを行っている相手が分かっているのであれば、ストーキングをしないように、注意勧告を行うことはできるであろう。

 しかし、それも電話などがほとんどで、実際に遭ったこともない相手なのだから、相手が下手に出たり、謙虚な態度に出てくれば、

「なんだ、話せばわかる相手ではないか」

 とばかりに、信用する刑事もいるだろう。

 しかし、そもそもストーキングを行うようなやつなので、本当は相当頭のいいずる賢いやつなのかも知れない。だが、警察の方は逆に、

「どうせ、ストーキングのような卑劣で陰湿なことしかできないんだから、一般の人に比べて、抜けていたり、異常性格なんだろう」

 という思いから、相手を舐めてかかっていることもあるだろう。

 だからコロッと騙されて、被害者に対して、

「相手は分かってくれましたよ」

 と言って、安心させようというのかも知れない。

 相手の女性も、

「警察が言ってくれたのだから」

 ということで安心する人も少なくないだろう。

 そもそも、警察に話してもらい、相手に納得させることができ、ストーキング行為がなくなれば、それでいいわけだからである。

 ストーキング男も、さすがに警察から電話がかかってきて、彼女が警察に駆け込んだということが分かると、

「しばらくはおとなしくしておくしかないな」

 とうことは分かるはずである。

 それを考えずに、先走ってしまうと、自分が逮捕されてしまうことも分かるからだ。

 そもそも、ストーカーというのは、自分が悪いことをしているという意識はないだろう。むしろ、

「俺がこんなに好きなのに、あの女はどうして分かってくれないんだ?」

 という気持ちである。

 人間全体に対して、自分の優越性を持っているわけではなく、逆に世間一般に対しては、劣等感やコンプレックスを抱いているに違いない。だから、逆に自分が支配できるような、自分のいうことであれば何でもいうことを聞いてくれる人が現れるのを待っていたのかも知れない。

 そんな男の正体を分からずに、誰にでもするような気遣いをしたとすれば、男の方としては、果たして、

「ああ、こんな俺に優しくしてくれる女性」

 と感じると、今度は、

「この人を待っていたんだ。この人はもう俺のことが好きで、俺のためなら何でもしてくれる人なんだ」

 とやっと、探し当てた気持ちが男を有頂天にさせたに違いない。

 そして男の奥にある、

「オンナへの征服欲」

 が、芽生えてくるのだろう。

 男性が誰でも持っている、

「オンナへの征服欲」

 ただ、これは男性だけに限らず、女性が男性に持っている場合もある。それがこの男の精神状態とシンクロしている存在なのではないかと言えるのではないだろうか。

 そんなことを考えていると、

「ここで、男女の関係の間に、決定的な結界ができてしまうのではないか」

 と感じられるのだった。

 ストーカーは、

「俺のことを好きな女を追いかけて何が悪い? 嫌がっているのは、恥ずかしがっているだけなのだ」

 と、思い込み、逆に女性は、

「どうして、私にばかり粘着してくるのかしら? 気持ち悪い」

 という気持ちが芽生えてくる。

 男は、

「女を自分の奴隷であるかのように見ていて」

 女の方は、

「この人、生理的に受け付けないわ」

 と感じながら、その視線の先には、まるでゴキブリを見ているかのような気持ちなのだろう。

 そんなことを考えていると、そこに結界ができてしまい、その結界を果たして、どちらも分かっているのだろうか?

 それに関しては難しいところで、その時のパターンにとって別れるところではないだろうか。

 ただ、言えることとしては、ストーカーの方が、攻めている分、勢いがある。逃げる方が、辛いという意識はあるが、なぜ自分が逃げているのかということは分かっていないだろう。

 それは、相手が、

「理不尽だ」

 としか思えないからだった。

 一番最初に、

「理不尽だ」

 と思ってしまうと、そこから先の思考は止まってしまうのだ。

 なぜなら、一番最初に結論を見出してしまったからだった。

 最初に結論を出してしまうと、目の前の出来事がすべて理不尽に思えてくる。女性はストーキングされたことで、精神の安定が保てなくなり、体調にも変調をきたしてしまうかも知れない。

 そこで考えるのが、

「私が女だからかしら?」

 というものだった。

 男と女というと、力関係であっても、すべての意味で、

「圧倒的に不利だ」

 と思っていることだろう。

 世間では、

「男女雇用均等法」

 に基づいた考えで、

「やけに女性の権利、いや、人間としての権利を女性も持たなければいけない」

 と4-考える女性が増えてきた。

 それに対して、なぜか男性もそのことを了解しているのか、法律の整備も進んでくる。

 しかし、考えていることと、実際とでは、

「天と地」

 ほどの差があり、言いまわした言葉だけが先行し、実際の会社や、一般社会の中で、

「女性の権利」

 というものが皆から容認されるようになったのは、だいぶ経ってからであろう。

 しかも、みんなが皆熟知しているわけではなく、

「納得はいかないが、納得したふりをしないと、社会でおいていかれる」

 という思いから、渋々、いうことを聞いているという人もいるだろう。

 しかし、女性には、そういう男性の態度が露骨に見えるようだ。すると、遠慮することなく、そんな男に対して、女性から、鋭い視線がいくことだろう。

 そうなると、男の方も委縮してしまい、社会に出れない輩も増えてくる。

「こういうやつが、ストーカー予備軍になる」

 と言っても過言ではない。

 なるほど、確かにストーカーというのは、

「気が弱い人が」

 なりやすいものだという話も聞いたことがある。

 だからと言って、女性にコンプレックスを持っているわけではない。大嫌いな人が、生理的に受け入れられない人だということも一概には言えない。

 女性の方でも迷っていたり、悩んでいたりする。

 ストーカー予備軍は、孤独だと思っていることで、同じタイプの人間を仲間だと思うのだろう。

 だから、女性が悩んでいたりすれば、

「あの人も仲間なんだ」

 ということで、無意識に近づいていることもあるだろう。

 それが、

「ストーカー行為の始まり」

 である。

 男とすれば、無理強いをしているつもりはない。

 なぜなら、

「この人は自分と同類で、同じような相手を探していたんだ。それが僕だということで、心の底では喜んでいる」

 と思い込むのだ。

 しかし、女性とすれば、

「生理的に受け付けない相手が、目の前に飛び出してきた」

 という感覚になっていて、だから、逃げるのだった。

 男性とすれば、

「なぜ逃げる?」

 と思うだろう。

 そう思ったのだったら、止めればいいのに、それができないのだ。自分にも同じものがあって、同じタイプの人が寄ってくれば、

「両手を差し出して受け止めてあげよう」

 と思うことだろう。

 しかし、そこまで思い切ることができないのは、

「俺は女の扱いに慣れていない」

 と思うからだ。

「慣れていない」

 というのは、あくまでも言い訳であり、

「女を扱うことができない」

 という現実を。到底受け入れることができないと思っている。

 もし、受け入れてしまえば、その瞬間に、自分の存在価値がないと感じるからではないだろうか?

 コンプレックスの塊になると、自分から何かをする。何かができるという感情がなくなってしまう。

 そうなると、

「こんな俺にだって、誰かを救うことができるのではないか?」

 と思うのだった。

 それは、

「自己犠牲」

 という一種の、美学のようなものがあり、

「自分を犠牲にしてでも、人を幸せにできる人間が一番尊く、そして、一番偉いのだ」

 という感覚になるのだろう。

 その考えを持った人間が意外と、

「新興宗教を立ち上げて、教祖になったりする」

 のではないだろうか?

 しかも、ここでいう教祖というのは、ある意味、

「お飾り教祖」

 であり、幹部連中にうまく祀り上げられ、

「欲得で動く幹部の傀儡ではないか」

 と言ってもいいだろう。

 今ある新興宗教、あるいはカルト宗教も。教祖と呼ばれる人のカリスマで持っているところも多いだろうが、中には、

「そのカリスマを人間が勝手に作り上げている」

 ことだってあるに違いない。

 そんなことを考えると、

「カルト宗教というものと、ストーカー事件というものは、根底で繋がっているのかも知れない」

 ともいえる。

 そして、その根底にあるものが、人間の。

「コンプレックス」

 であり、そのコンプレックスが存在し、それを利用しようという人間がいることで、

「カルト宗教問題」

 が起こるのだろう。

 しかし、ストーカーは逆である。

「コンプレックスというものを自覚できず、消化できないことが、鬱積して、ストーカー行為に繋がっていく」

 といえるだろう。

 そういう意味では、性暴力犯罪というのも、結構、そういうところから来ているようで、結局は、

「コンプレックスというものを亡くさないと、問題は解決しない」

 ということで、

「では、コンプレックスの原因とは何か?」

 ということであるが、いくつか考えられるだろう。

「どうしようもない」

 というものと、

「今ならまだ何とかなる」

 というものである。

 これがそのどちらに入るのかまでは分からないが、言えることとして、

「トラウマ」

 というものがあるだろう。

 つまり、子供のころなどに、罪もない誰かの一言で傷ついてしまった心が、鬱積して、しかも、取り外し不可能の状態になってしまったことで。それがトラウマというものになってしまったということだ。

 それが、結果ストーカー行為を生みのだとすれば、事前に解消できるかということは、

「難しいのではないか?」

 としか言えないだろう。

 そんなことを考えながら、彼女の部屋を創作していたが、何も見つからなかったので、とりあえず署に引き上げることにした。

 とにかく収穫としては、指紋だけだったということである。

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