第7話 出逢い


「おはようございます。俺」

「……」

「体は起きたくないと言っている…」

「ふ~。よいしょっ」



バサッ

ツテツテツテ…


ゴソゴソ…



「昨日リューさんから貰った紙があったな……」

「魔物のランクによる買取金額詳細か」

「なになに…?」



魔物には等級が定められており、十球から一級まである。

それは大きさや凶暴さを加味した危険度の目安だ。


そして紙にはこう書かれている。



買取内訳


十級

 297体……29700ルフェン


九級

 204体……30600ルフェン


八級

 99体……29700ルフェン


七級

 38体……19000ルフェン


六級

 36体……36000ルフェン



四級

 1体……5000ルフェン


              計 150000ルフェン


店長からのコメント


一度に持ってきすぎだな。

それとアングデンスベア…あれは四級の魔物だ

あれを倒せるならギルドでランク四の冒険者になれるのは知ってるか?

ギルドの知り合いにお前さんの事は伝えておくからな。



「あれが四級の魔物……」

「確かに全長4メートルは越えてたもんな~」



……



「さて、玉座の間での粗相を思い出そう」


「…」


「対人戦の威力を考慮しないとな―」

「手遅れにならなくて良かった」


「…って違う違う。大事だけど今はそこじゃない」

「王城の壁を壊したんだった。もうここには居られないよな…」

「王都を出よう!」



ツタツタツタ


ガチャッ



トントントン…


「お客様、当宿はいかがでしたか?」


「よく眠れたよ。それじゃっ」


「ご利用ありがとうございました―」



ガチャッ


カランコロンッ


スタスタスタ……



……



宿で一泊したアリトは新たな街へ向かう為、王都の門をくぐった。



「どの街にもギルドってあるのかなぁ」

「さて…」


スタ



「待ちなさいっ!」




アリトが振り返るとそこには玉座の間で見かけた王女が立っていた。



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