仮想母星にて、越冬

ポケットには、隕石、廃都、キャラメルの匂いのついたきらきらのゴミ 



主無きブルーライトの潮汐が未来からきて彼等をさらう



まれびとは時を越えてしまったから姿かくした。虚空が咽ぶ



観光というかひやかしのつもりで、でもかなしくて弔いに来たの



サーバーに置いてきた、血肉も声も。夜明け、腹を満たすのはココア



緩慢な流星 酸の海で

ひとつでも ふたつでもおなじこと



雪解けに傾いだ月が降りてくる僕は画面を再起動する

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死してなお朽ちざる都市よ! 桐谷佑弥 @suzutorisakana

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