第2話 専属メイド、リリアン!
僕は“永遠の光”の悪役、ダーラン・クロムエルに転生した。
(ダーランの人生を変えることを決めたが‥‥何をしよう?)
‥‥何から、やれば良いんだよ。
やらなければいけないことは沢山ある。
例えば、ダイエットや勉強、剣術•魔法訓練、友達作り、家族仲の良好、母親の暗殺防止——
——やることが多すぎないか?
本当に大変だ。こんな小さな子供に求めることじゃない。
でも、まぁ、まず最初にやるのは、
「家族仲の良好かな‥‥?」
1番、難易度の低いものだし、辛いことがあっても、支えてくれる人がいるだけで、大きく変わってくる。
「まずは、今日お見舞いに来る両親と話そう。」
この情報は、ベットに座る僕の周りで、忙しなく働く7歳の女の子、リリアンから教えてもらった。
「ダーラン様!ご無事で何よりです!!」
鬼気迫る様子で、女の子が泣きながら走ってきた。
「き、君は誰?」
「え‥‥、え?ダーラン様?、なんで‥‥なんで‥なんで!‥‥私です!ダーラン様の専属メイドのリリアンです!」
そう言いながら、僕の肩を掴んで揺らすリリアン(?)
“永遠の光”をやりこんでいた僕でもこのキャラを知らない。
「リリアン?ごめんね、僕、記憶がごちゃごちゃしてるみたい‥‥。」
「そんなんですか‥‥!きっと、アーミルド様にジュリアン様それに、ユリアン様もご心配されると思います‥‥。」
「ユリアン?それは、誰のことを言っているの‥‥?」
アーミルドとジュリアンはゲームに登場しているキャラで、ダーランの両親だ。
ただ、ユリアンというキャラはゲームに一切、登場しない。
「ま、まさか‥‥!ダーラン様の妹君のユリアン様のことも忘れられてしまったんですか!?」
「う、うん実はそうなんだ‥‥。」
「こ、これは‥‥大変なことになりますよ!
ダーラン様!ユリアン様にそのことを絶対に知られてはいけませんよ!」
リリアンはさっき、僕に迫って来た時の数倍、焦っていた。
「そ、そうなの?分かった、リリアンの言う通りにするね!」
安心させるためにも、僕は明るく話した。
「あ、そうだ、アーミルド様達にもご報告しなければいけませんね!では、私は、皆さんにダーラン様が無事ということを伝えてきます!」
リリアンはそう言うと、足早に歩いて行った。
その後、仕事で忙しい両親は翌日、僕の元に来るということをリリアンから伝えられた。
ただ、何故か、妹のユリアン(?)はリリアンが報告に行った数秒後に僕の部屋に来た。
何かを感じたらしい。すごいね!
ダーラン(荒波 優太)の一人称を俺から僕に変更しました。
次回はユリアンの話を書きたいと思います!
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