第25話 お兄さんとしてしまったその後に…真緒side
はわわ、お兄さんと流れとは言えしてしまった。私が襲う形になっちゃったけど大丈夫だったかな?お風呂場でして、その後に部屋でもして…って昼間に何してるんだって話だけど。
でも、凄く気持ちよかった…お兄さんだからかな?凄く満たされた気持ちっていうか。どうしよう昼食食べてる最中なのにまたしたくなってきちゃった。
お兄さんとまともに目が合わせられない…恥ずかしい。私性欲強いとか思われてないかな?今日の夜とかも誘ったらしてくれたり…ってダメダメ。
そんなに何回もしてたらお兄さんに身体を求めてるみたいに思われちゃう。でも、あと一回だけなら…
と考えながら瑠々華が持ってきたご飯を口の中へと運んでいくが、全然味が分からない。お兄さんのあの苦い味と濃ゆい匂いが頭から離れそうにないし…と頭が働かない状態でいるとお兄さんから申し訳なさそうな声が聞こえてきた。
「真緒…本当にしてよかったのか?もう少しムードとかさ」
「え、あ、えっと…気持ちよかったっすから大丈夫っすよ」
何言ってるの私!?今は感想言ってる場合じゃないのに。
「あ、そ、そうなんだ…」
「は、はい…」
お兄さんの顔見れないけど絶対に引かれちゃってるよ。
気まずい…寝る前ならこの後寝て朝に「しちゃいましたね」みたいな感じで終われるのに…なんで午前中にやっちゃうかな。
というか付き合って二日で我慢できなくなるとか普通に考えて痴女って思われてそう。お風呂に二日も誘って自分で抑えられないで…どうしよう凄く不安。
「真緒」
口に運ぶ手が止まる。お兄さんが何か真面目なトーンで話しかけてきたからだ、目を合わせて話した方がいいよね。私は息を少し整えお兄さんと目を合わせる。
「真緒…その、したかったらいつでも言ってくれよ?俺は拒否しないから」
「え…い、いいんすか?」
私は思ってもみなかったお兄さんの言葉に驚いてしまった。でもわからない私が無理やりしてしまった可能性だってあるのだから。
「うん。出来れば真緒の誕生日のクリスマスとかにって考えてたけど、真緒に我慢させるのも申し訳ないし。これからは真緒のしたい事一杯叶えてあげたいから、昨日のお風呂だって満天の星空を二人で見たいって言ってたのに結局見れなかったしさ」
「…」
「だから、もっと我儘になっていいからな?欲しいものがあれば買うし行きたいところがあれば一緒に行くよ。沢山思い出作ってあの時楽しかったっていつかアルバムにして見れるようにしよう。真緒が学生のうちに結婚がしたいなら俺は止めない、それが真緒にとってしたい事なら俺にとってもやりたい事だから…」
お兄さんは続ける。
「だから、そんな不安そうな顔しないで」
私は自分でも気づかない内に涙が出ていた。この涙は安心から来ている物だろうか。さっきまでのしてしまった後悔と不安な気持ちがお兄さんの言葉の暖かさで外へ流れ出ていくかのように、頬を伝う雫が視界を滲ませ机に落ちる。
「真緒、愛してるよ」
胸がすごく痛い、お兄さんに全てを受け入れてもらえて…これまで私がしてきたことが無駄じゃなかったんだってそう思えるから。この一年ずっとお兄さんの事が好きだって伝え続けて、告白もして、付き合って、セックスもした。ずっと我慢して我慢できなくて…ずっと一人だった私にできた初めての好きな人。
そんなお兄さんに…彼に…健一さんに愛してるって言ってもらえて凄く嬉しい、涙が止まらないけど言わなきゃ、これは今伝えないと…
私は手に持っていたお箸を箸置きに置き、一度涙を拭くように浴衣の袖で拭った後机を挟んだ彼の顔を見てこういった。
「私も…健一さんを愛してるっす」
そういった私は立ち上がり健一さんに深いキスを落とすのだった。
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これにて第二章おしまいです!三章も続けて書かせていただきますのでお楽しみに!
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