第24話 お兄さんとトレーニング後に…
ひと悶着あったのち、今日は急な雨でお出かけが中止になってしまった。旅館内でする事といえば仕事、ゲーム、のんびりするくらいだろうかと真緒と話していると、
「トレーニングっすよお兄さん!」
「まぁそうなるよな…」
はぁと深いため息をつき、いつの間にかトレーニングウェアに着替えた真緒に連れられトレーニングルームへとやってきた。そこにはランニングマシンやダンベルと言ったジムにありそうなものから、ヨガマットが均等に並べられた場所があった。
お年寄りから若い人までちらほらではあるが利用者がいるようだ。
こんなヒョロヒョロの俺がこの中に混ざっても大丈夫なのだろうか、そんなことを考えていると「何してるんすか?使い方わからないなら教えてるっすよ?」となにやら楽しそうに案内してくれた。
「じゃあまず、準備運動っすね軽く足を延ばして――」
と真緒に続き俺も準備運動を軽くし終え、まず何から手を付けようか周りを眺めていた。こういう場所に来たらまず、ランニングマシンだろうかと思い真緒と共にトレーニングが始まったのだ。
「お兄さん最初はあまり無理しないで大丈夫っすからね」
「あぁ、大丈夫…だ」
「もう、準備運動で息切れてるのはどうかと思うっす。ほんとに大丈夫なんすか?
十分くらいはしてもらうっすよ?」
「大丈夫だ問題ない、疲れたら癒してくれる彼女がいるからな」
「ふふ、それはそうっすけど。逆もあるかもっすよ?」
「その時は存分に甘えてくれ」
真緒とベルトの上を歩きながら自分のペースでスピードを上げていく、俺は小走り程度の速さで走れるように調整し走る。調整し終え、真緒の方を見ると俺とは違い結構なスピードで走っていた。
画面をちらっと見ると16km/hと表示されていて、これを十分走るのかと驚いてしまう。真緒は運動できるのは知っていたが此処まですごいとは思わなかった。
俺なら一分も持たないわ…
走り始めて五分が経過していて、その間は俺も真緒も何も話さずにいた。俺も走るのに集中していて真緒の事を忘れていたがふと思い出し、隣を見ると綺麗なフォームで髪を揺らしている真緒の横顔が見える。
はぁ、はぁという息遣いと頬を伝う汗が少し見え正直エロいと思ってしまった。俺はトレーニング中だというのに何を考えているんだと真緒から視線を外し再び走ることに集中する。
「お兄さん終わりにするっすよ?」
「あ、もう十分なのか、分かった止めるから待って」
真緒の事を邪な目で眺めていた事を反省し、走ることに集中していたせいか最初に予定していた時間を過ぎていたようだ。
「お兄さんすごい汗っすね、休憩するっすか?それともお風呂でも行くっすか?」
「あー、そうだな汗で気持ち悪いから風呂入りたいかも」
「おけっす!じゃあ早く部屋に戻るっすよ」
「え、そこにシャワールームあるのに?」
俺はトレーニングルームに付属しているシャワールームを指さし真緒に問いかけるが、真緒は部屋の風呂に入りたいらしい。これはもしかして…
「お兄さんは私と一緒に入りたくないんすか?」
「入りたい、です…」
俺は欲望に正直だなと発言をした後に思ったのだった。
*****
「気持ちいい」
「そうっすか?力加減とか分からなかったっすけど。喜んで貰えて嬉しいっす」
「ありがとな、トレーニングに付き合ってもらって…その上背中も洗ってもらって」
「全然いいっすよ、私がしたい事なんすから。お兄さんは私に委ねるだけでいいすよ?もっと気持ちよくしてあげるっすから…」
と耳元で囁かれるのだ。理性が吹っ飛びそう…走っている真緒を見た時からだろうか少し真緒に対いて欲情してしまって居る自分がいる。そして今こうして裸で触れ合っているという状況…俺は唾を飲み込むことしか出来ないでいる。
「じゃあお兄さん前も洗うっすね…」
「え、いや前は自分で洗えるから!ちょ、ちょっと腰に巻いたタオル取ろうとしないで!?」
「いいじゃないっすか!って…お、お兄さん…それ…」
そういう真緒は強く腰に巻いたタオルを奪おうとしてくる。流石にやばいと思い抵抗するが…気づいたときには真緒の右手には腰につけていたタオルが。
そして露になる俺のそびえたつもの。
「お兄さん…お、おっきいっすね…」
真緒は俺のそれを顔を赤くしながらも見つめていた。見られていることに気づいた俺は咄嗟に隠そうと真緒に背を向けながら弁解しようと声を出す。
「いや、こ、これは…ちょっとした生理現象の一種で…べ、別にいやらしい事を考えていたとかでは無くてですね…」
苦し紛れな言い訳を続けようすると、なにやら俺のそれに細い何かが触れる感触と背中に触れる柔らかい物、耳にかかる吐息…
「ま、真緒?何してるのかな…」
「お兄さん、私もう耐えられそうにないっす。ずっと我慢してたんすよ?そんなの見せられたら…お兄さん責任取ってくださいね?」
どうやら真緒の方は限界だったようだ。スイッチの入ってしまった真緒に押し倒され、その流れでしてしまうのだった。
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