【場替え】待ち話来ず

https://kakuyomu.jp/works/16817330661188021346

本作は『エッセイのエチュード』用に書いた話なのですが

なんかこっちのほうがしっくり来るので場替え公開となりました。

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 完結していない長編(※漫画のみ)は

 いくら面白かろうが、今からは手を出したくない。

 

『ヒストリエ』

『ベルセルク』

『ドリフターズ』


 ……現在、自分にとって「待ち人来ず」ならぬ、『待ち話来ず』なタイトル。


 以上の三つでもう待つの懲り懲りになったゆえ

 二、三話読んで期待値が高そうな長編は、まず様子見となった昨今。


 そういえばここに『HUNTER×HUNTER』を入れようか迷ったんだが、一応自分の中ではキメラアント編で区切りがついているので大丈夫。

 あれって考えてみれば、終わりらしい終わりが無くていい物語タイプと言えるし。

 


 まあ……

 どうせこの辺りは、生きてる内に完結する可能性はほぼゼロだ。


 実際『ベルセルク』は最も危惧したこと───作者と読者の〝余命のせめぎ合い〟において現実になってしまったわけだし。

(チーム製作で継続しているそうだが、自分はもうギブアップ)



 

 異世界モノの長編作品コミカライズは、〝完結が見えないもの〟が多い。 

(ここでは基本テンプレ系を指す)

 原作小説がエタっているものは、そもそも話にならないので置いといて。


 とにかく濫造乱発の限りを尽くすこの界隈。

 自分みたいにそこそこ〝沼〟で読み漁っている人間からすると、だんだん作品の差別化が薄まりまくって


「どれがどの続きだったかわかんなくなる」


 という珍妙な現象が起こる。


 タイトルも似ている、話も似ている、絵も舞台も設定も何もかも似ているから当たり前っちゃまあそう。何なら主人公の名前まで一緒だ。



 加えて異世界モノの長編作品コミカライズは「打ち切り」も多い。

 実は不人気以外の大人の事情で「続きは小説のほうでね♪」みたいな切り方が存在する。


 漫画作品自体が「試し読み」の位置づけになるわけだが……果たして漫画好きがどの程度文字オンリーに移行するのか不明だ。実際、一定数見込める現実はあるのだろう。



 要は、前述のような連載通例が多いと


「どうせ途中で終わるかもしれないし、真剣に読めない」

 

 という、独特な読者スタンスが出来上がることを言いたいわけで。作り手にしてみればこんな哀しい読み手は来てほしくないだろう。ごめん。


 しかし出版社事情においても、市場が数撃ちゃ当たる状態なのは火を見るより明らか。つまり哀しいのは取り巻く事情全てなのである。


 みんながみんな『転スラ』になるわけじゃない。だけど作者も出版社もあやかろうとするし、読者は次に来るであろう同等を探し求める。



 重厚な作品を前に腰を据え、挑んでは待つ。

 一方で、待とうが待てまいが現れるライトなものが席巻し始めている現実。


 

 ていうか、どっちゃでもいいから。


 最後まで読ませてくれて


「ああ~面白かった!」


 って言いたいだけなのに。


 今はどっちゃにしろ叶いにくいなあという話で。お粗末様。

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