第8話 おねだり

「えっろ……。」

達也はこちらを凝視している。

羞恥心でどうにかなりそうなのに、達也が見ているということに体は正直に反応してしまう。

ていうか、いつもよりだいぶ敏感になっている気がする。

俺のモノも完全に勃ち上がっていて先端からは透明な汁が溢れていた。

「ん、ふぅ、……んん。」

必死に声を抑えようとするも漏れ出してしまう。

「あれ、気持ちいいの?声我慢できてないよ。」

達也は意地の悪い笑みを浮かべて言った。

「もしかして、見られてる方が興奮するタイプ?」

「違……、違う!」

慌てて否定するが蕩けた表情でそんなこと言っても説得力はない。

「まあいっか、そのまま続けて。」

俺は、さらに深く指を押し入れた。

「ん、ん、あああっ、……はぁ、はぁ、」

先走りが腿を伝う刺激すらも体は快感として拾ってしまう。

「も、イく、イっちゃう。」

あと少しなのに、何かが足りない。届かない。

「はいストップ。」

急に達也に根元を掴まれた。

「なんで、」

「だって、一人でイかせるわけにはいかないでしょ。」

達也は自身のそれを軽く扱いた後、俺の後ろにピタッとくっつけた。

「入れるぞ。」

来る、期待で下腹部がうずく。

「とその前に、」

「え?」

「懇願してから入れる、だったっけ。」

「あ…。」

忘れてた。

「俺が入れたくなるようなこと言わないと、入れないから。」

達也は俺の顎を掴んで上に向かせた。

「ほら、早く。俺が入れたくなるようなこと言わないと、入れないから。」

達也はそう言うと、自身のソレを入り口付近で浅く出し入れし始めた。

焦らすようにゆっくり動くそれに、奥がキュンと閉まる。

もっと激しくしてほしい。思いっきり突かれたい。

そう思った瞬間、俺の理性は完全に崩壊した。

蕩けた顔で達也の目をじっと見つめて口を開く。

「…達也を抱く妄想でヌいてた俺を、そのでかいチンコで分からせてくださいっ。」

「うーん、まあお前にしては及第点かな。」

達也は満足げに微笑むと一気に俺の奥まで突き刺した。

その衝撃で俺は達してしまった。

勢いよく出たそれは、俺の腹と達也のシャツを汚した。

達也は構わず腰を打ち付けてくる。

「やめろっ、イッたばっかりだから、動かないで、」

「でも俺イってないし。」

そう言いながら、達也はさらに激しく動き始め、何度も最奥を穿つ。

「ひゃう、また、イく、イく、イくぅぅぅ!!」

「くそっ、俺も出そ…」

達也はそう呟くと、俺の最奥で果てた。

達也の精液が中に注がれている感覚で、俺はもう一度絶頂を迎えた。

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