第4話 村で疫病が流行する
アラーン
次の春、
夜は
祈祷師が懇願しても痘病はなかなか去らず、最後に呼ばれたのはスモル・マファ。シホテアリン山脈の北からやってきた祈祷師だった。スモル・マファが懇願すると、ようやく痘病は落ち着いた。しかしそのとき、村の人は半分近く減っていた。
村には「生の魚を食べると痘病がとりつく」という噂が流れた。ちょうど秋が終わって冬になっていたので、村の人は冬の間に獣をたくさん捕らえて干し肉を作った。
果たして春になったが、人々は漁に行かなかった。ただアジン・モルゲンだけは変わらずハンカ湖に行き続けた。食べるわけではなく、いつものようにチョウザメを捕えては逃がし続けていた。
夏になる頃、アジン・モルゲンに痘病がとりついた。祈祷師が痘病にアジン・モルゲンから立ち去るよう説得したが、痘病はアジン・モルゲンから離れなかった。
アジン・モルゲンの子は七歳になろうとしていた。顔に痘病の兆しが現れていたので、アジン・モルゲンは病床からこの子を離そうとしなかった。
やがて痘病が口の中まで覆い尽くそうとする頃に、アジン・モルゲンは子に告げた。
「子に名を与えるのは父の務め。お前はまだ幼いが、名を与える」と。
アジン・モルゲンが子に与えた名はイマハ。父はその名を一度しか呼ぶことができなかった。父が
しかし痘病はアジン・モルゲンを死者の国へと連れて行ったが、イマハを連れては行かなかった。イマハには
鱗を持つ者は痘病を退ける。父母をなくしたイマハを、スモル・マファが弟子にした。
ハリララ ハリラ ハリラ ハリララ ハリリ ハレイ
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