朝 (絵巻 桜)ver

今日もいつもと変わらない朝!

寝坊しちゃったから急がないと!

俺(絵巻 桜)は、

急いでベットから飛び出した。

美容院に行くのが面倒で、

長く伸びた前髪を上で結って、

かわいいクマのアクセサリーを付ける。

そして、しわしわの制服を着る。

それから母さんが作ってくれた弁当を

乱暴にカバンに押し込んで、

朝ごはんのパンを食べながら家を出た。

走りながらパンを食べていると、

幼馴染の春ちゃんが居た!

その場で急いでパンを食べ終えると、

春ちゃんの腰辺りにダイブしてみた。

(今日は何か反応あるかな…)と

淡い期待を込めながら

「おはよう!春ちゃん!」と

元気良く挨拶してみた。

でも、春ちゃんにいつも通り無視された。

だから俺は少しムッとして

「今日のね〜俺のね〜」と

ニコニコして話してやった。

春ちゃんの顔を見てみたら、

コイツは正気か?みたいな

視線が少しだけ痛かった。

そうして、学校に着いた。

そしてクラスメイトに声をかけられる。

その内容は決まって春ちゃんの悪口だった。

アイツと来たの?とか

アイツと居て楽しいの?とか

心の中では、

ふざけるな!

春ちゃんは今こそ見た目が

暗いかもしれないけど、

昔名前が女の子みたいだっていじめられていた俺を助けてくれた俺のヒーローなんだ!と

大声で叫びたかった。

でも俺にはそんな事

言える勇気は、持って居ない。

申し訳無さそうな春ちゃんを見てみると、

長い前髪の隙間から凄くこっちを睨んでいた。

俺はびっくりした。

また春ちゃんに嫌われてしまった。

そんな事を思っていたら、

学校のチャイムが鳴った。

春ちゃんはムッとした顔をして

朝のHRの準備をしていた。

そうして俺も席に着いた。

先生が今日の予定を話している間俺は、

春ちゃん、ごめんなさい…と

心の中で土下座して、

何回も何回も謝っていた。

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永遠の片思い 言ノ葉 ことり @Cotobanomori

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