永遠の片思い
言ノ葉 ことり
朝 (小山 春)ver
何気なくてつまらないいつもの日常だった。
僕(小山 春)は、学校に行く準備をする。
パジャマから制服に着替える。
髪の毛は寝癖だけ直しておく。
準備が終わって下に降りると、
机の上に朝ごはんとお弁当が置いてあった。
朝ごはんを食べてカバンにお弁当を入れた。
そして誰も居なくなった家を後にした。
学校は歩いて15分くらいの場所だ。
家を出て、色んな学校の制服を見ながら
いつも通りの道を歩く。
そうしていると後ろから何かが
勢いよく走ってくる足音が聞こえてくる。
そして僕の腰にダイブしてくる。
僕は何も言わず上から見下ろした。
そして黙ってまた歩き出した。
次は小走りで走ってくる音が聞こえた。
「おはよう!春ちゃん」
こいつは絵巻 桜昔からの長い付き合いだ。
昔から誰とでも仲良くなるタイプで、
僕とは正反対の生き物だ。
なのにいつも僕にべったりだ。
僕はいつも無視しているのに、
隣で桜はずっと喋っていた。
「今日の俺のね〜」と
にこにこして話してる。
僕は毎日何が楽しくてそんな笑っているのか
全く理解出来ないし、しようとも思わない。
そんな事をしている間に学校に着いた。
僕はカバンを置いて席に着いて、
読みかけの小説を読み始めた。
桜は別のクラスメイトと話していた。
声が大きいので頭が痛くなる。
そしていつもこんな会話をしている。
「今日もアイツと来たの?」とか
「あのネクラといて楽しい?」とか
僕を差別するような事を、
僕の方をチラチラ見ながら話している。
別に気にしていないし、
弁解するのも面倒くさい。
そして、聞こえないフリして
また小説に、意識を戻した。
小さい頃の自分なら、
悔し涙を流していたと思う。
でも今は直接的に被害がないなら
別にそれで良いと割り切っている。
話したくないやつと喋るほど僕は暇じゃない。
でも腹が立たない訳じゃない。
長く伸びた前髪の隙間から静かに睨む。
でもいつも桜にしか気づかれない。
そんな事をしてまだまだ子供だなと思い、
再び小説に目を戻した。
そうしていたら、
朝のチャイムが鳴ってしまった。
(まだそんなに読めていないのに…)と
少しムッとしてHRの準備をした。
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