第2話 小さい頃のお金への執着と悪魔召喚




ども、異世界転移して一ヶ月が経ったライネだよ

分かったことは生き物を殺すと経験値ってもんが貰えて一定数貯まると進化できるらしい

あとわたしに魔法の属性がないのは死霊だから例外なんだとさ

倒したモンスターに喋れるやつがいて教えてくれた

ここ一ヶ月、自称女神をミンチにしてから人にあってない気がする

あぁ、お金が恋しい

わたしのお金が欲しい

欲を言うとこの世の全てのお金が欲しい

小1の頃だった

車にはねられそうな一万円札を見つけ死に物狂いで拾いに行ったことがある

幸い、右腕損傷ですんだ

因みに車の運転手は引き逃げである

まあわたしは一万円札が無事で嬉しくて右腕の手術中にもずっと握りしめていたが

小2の頃は汚れていた十円玉を手で擦ってキレイにした

小3の時は近所の犬が一円玉を盗んできたのでデスマッチして取り返した

他にも諸々...

だが一言言っておこう

わたしはたとえこの生命滅びても必ずお金は守る!

お金は裏切らない

これだけは言える

さて、お話はこれくらいにして

最近手に入れた気になるスキルがある

【悪魔召喚】

悪魔に捧げる供物を供えればその量に応じて召喚できるスキルだ

そして悪魔を働かせてお金をゲットするのだ!!

という事で供物を集めましょう

全てはわたしのお金のために!!!

口笛を吹くと下品なモンスター達が群がってくる



『グェグェッグェ』



鳴き声も如何にもキモいのである

死霊術を使い数多の大きな手や足でミンチにしていく

今日の晩御飯はハンバーグに決定だね!

ざっと10000匹ほど倒し、そろそろいいだろう



「【我が名はライム―この世で最も金に愛した者でもあり絶望を与える者ある―――悪の眷属よ、我の眷属となり下僕となるが良い――】」



自然と、知らない単語がスラスラと口から出ていく

あっという間に10000匹分の屍山は無くなり目の前には一人の青年が立っていた



「私の名はレイシェル・サフィアと申します。貴方が私を召喚した者でしょうか?」



青年は機械のようにほんの1mmも間違ってない丁重な所作でわたしに挨拶をした

だが目はわたしを見定めるようにギラギラと光っていた

なんか目が金色でお金みたい!

お金ってやっぱいいよね

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