第5話 最初の禁断症状

 僕が断酒を始めてから、すぐに禁断症状が出ました。


 精神的に落ち込んで鬱状態になったのです。何もする気がおきなくて、部屋にひきこもりました。精神障害者の通う地活にも参加しましたが、長くは続きませんでした。


 お酒を飲めば元気になれる事はわかっていました。


 1日がやけに長く感じて時間を持て余していました。頭の中ではお酒の事で一杯でした。節酒して休肝日を作れば何も問題ないと、飲む言い訳を作っていました。過去に何度も同じ事をして飲酒する様になったのです。


 お酒を飲めば後悔する事はわかっていました。強がって見せてお酒を飲まなくても大丈夫だとカクヨムに書いた事もあります。


 僕はよくスーパーのまいばすけっとで買い物をするのですが、ここでも心の葛藤がありました。アルコールの棚を見て、思わず手が伸びそうになりました。


 ノンアルコールビールは、過去に断酒した時にビールが飲みたくなって断酒失敗の苦い経験がありました。


 僕はシンプルに無糖の0カロリーの炭酸水にしました。


 トップバリュの商品で1本65円くらいです。値段も安いしあのシュワシュワ感がとても良かったのです。もちろんお酒を飲んだ時のような酔った感覚にはなりません。それでも僕は必死でした。これだけ必死になれたのは初めての事です。


 たかがお酒と思うでしょうが、僕にとって命懸けでした。


 ネットで調べると断酒を始めてどれくらい経つと苦しくなるのか書いてありました。2日から1週間が1番苦しくなると出ていました。断酒するとその後も地獄のような苦しみを味わうのです。


 僕のこのエッセイを読んで断酒しようと思ってくれる人がいてくれる事を願っています。今日もお酒を飲みません。お酒が大好きな僕ですが、心を鬼にして断酒します。


 また逢いに来て下さい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る