どうしてこれほどまでの実力派が放っておかれていたのだろう?何の課題に対する作品かまではわからない。どの短編も読ませる。ひるまず、ごまかさず、自分の心をのぞいた人でなければ書けない作品ばかりだ。小説とは、誰もが胸の奥底にかかえるヘドロをかき集めて両手にすくって相手に「はい」と差し出すものだ。「私が一番うまい」なんて天狗になってる連中よ、藤島さんの小説を読んでその鼻を自分で叩き折れ。