真夜中でも歩け

ささやか

日常F(労働)




朝おきて疲れたなってつぶやいて家をでるまであと1時間




人生はデスゲームです。できるだけ早寝早起き野菜を食べろ




信号を待っていました通り魔を待っていましたもう青になる




人間のかっこうをした猿たちが通勤列車で運ばれている




名前すら知らないけれどぴったりとふれた体の熱を知ってる




エナジードリンク飲みほし念入りに心をつぶし労働になる




コピー機で印刷された毎日はいくら刷ってもモノクロのまま




ネクタイを絞めて怒られ殺されて鏡を見ればほらゾンビです




僕ら死ぬ僕ら死ぬ死ぬラーメンは大盛り無料でお願いします




本当は強くないから替え玉を頼むことさえためらっている




仕方ない羽虫のように弱いから自分の救いかたも知らない 




ビスケットたたきつづけて粉にして蟻にばらまく幸せになれ




ナシ寄りのアリで生きている人寄りの蟻であるから働いている




悪党になりたかったよ夕方のトップニュースで騒がれるほど




何もかもうんざりなんだ夕方のニュースがニュースがニュースがクソが




左手の中指のつめ切り忘れ世界が嫌いと意思表示する




眠れない夜があるから吉野家は24時間営業になる




ひとつずつ卵を握りつぶしてく諦めという名前をつける




無精卵かけて食べれば最初から可能性すらない味がする




永遠に自殺前夜さ真っ暗な道をてくてくてくてくと行く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

真夜中でも歩け ささやか @sasayaka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ