1054話 鼻歌にゃーにゃー変換


「はい。何かゆる姉様方が緊急でカメラを回すとか言ってたのでお夕飯の仕込みをしていました。生存確認配信です」


『姫様!』

『ストッパー役が居ないと神様方大変な事になります!』

『これ以上の自由さでイロイロされたら…』

『まあ、敵味方関係なく情報爆撃するだけだ。悪い事してなければ良いだけ』

『だな。落ち着けお前等』

『某グループの闇について特捜宛に大量の資料が届けられたらしいぞw』

『幼女の悪戯だから笑って許してやって?』

『幼女神様達の嗤い顔が…』


「んー…色々予定が吹っ飛んだからからなぁ…小松菜炒飯を作るかなぁ…何かあった時用の神様方用非常食で。飯櫃一つご飯あったから作るか。7~8分で出来るし」


『姫様の炒飯づくりは飯テロ過ぎる』

『しかも小松菜炒飯と来たか』

『社会の闇配信のあとの料理配信に癒される』

『癒やされるけど、お腹が空くんです』

『姫様、今回は普通の速さだ』

『皆騙されてるよ…姫様さっきから一切動きを止めてないからね?』

『料理人見ておけよ。態々見せてくれているんだからな!?』


「~~~♪にゃにゅ~♪」


『 』

『 』

『 』

『 』

『 』

『 』

『にゃんこがおうたうたいながらちゃーはんつくるよ!』


「~~~じょーずに出来上がりッ!と…配信はここまでです。お疲れ様でした」



「おみみがみゅーみゅー」

「ぴこぴこうごいて、ちゃーはんできたー」

 えっ?なにこれ怖いんですけど…

 配信終わって神域入ったらゆる姉様とせお姉様が溶けてた。

 違う。もの凄くだらしない顔をしてテーブルに上体を預けていた。

「ゆーちゃんかーいーよぉ…」

「あれ、絶対不治の病に効くヤツぅ…」

 いや何の話をしているの?

 なんか凄く不気味なのでそっと部屋を出て箱庭に帰った。

 よし、お夕飯を完成させよう。



「兄さん。アレは反則の飛び道具です。ご禁制です」

「何の話!?」

 お夕飯の後、佑那に注意された。

「兄さんの今日の配信ですっ!」

「虚無配信はダメだった!?」

「虚無どころか性癖全損配信でしたよ!?」

「いや意味分かんないからね!?」

 全損って保険関係で微かに聞いた位だよ!?

「…兄さん。今日の配信を見た後の町の声凄いですよ」

「炒飯作っただけなのに反響あるとかおかしくない?」


 声A:姫様のにゃーにゃーお歌と炒飯に心が満たされたよ。僕、もう姫様しか心から想えないかな(出勤前のホスト)


 声B:17年前に爺ちゃん家で飼ってた猫が膝の上であんな感じで鳴いてて…それを思い出したらもう疲れたなって…だから出頭しました(出頭時の殺人犯)


 声C:自殺する前にって姫様の動画見たら幸せそうに料理作りながらニャーニャー歌ってるの聴いて、にぱあって…あの笑顔を見続けるために私、自殺止めました(JK)


「ちなみに全部大学帰りに本人達から直接聞いたからね?」

「どういう確認したらそんな訳の分からないエンカウントになるのさ」

「えっ?あちらから「妹さんッスよね!」って」

「…今日の配信はそっと消そう」

「あーあ、JKジャンプしちゃうのかなぁ…」

「ぐっ!?」

 何か佑那が苛めっ子っぽいぞ!?


 その後43分ほど料理時の僕の鼻歌などについて、佑那の評価を聞かされた。


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