1015話 じちょうを覚えた!(フラグ)
「今僕の神力でやるとすれば…箱庭の神力そのままですよね?」
「…まあ、そう」
「それやったら…大惨事確定ですよね?」
「形状考えずうっかり力入れすぎると巫女にゃんこ三尊像出来るとか?是非それでやってみない?」
「…手頃な材料を探してみますぅ!」
金属系で手頃な物を!神祇結晶とかは絶対NGの方向で!
聖銀と太陽金を使った腕時計風護身具を作ろうと決めた。
太陽金は回路としても使えるって事だから…高性能な何か作れるに違いないと思ったから!
そこら辺に関しては廣瀬お姉さんに頼るしか無いのかなぁ?形とかは石長比売様と作って、設定?とかは廣瀬お姉さんとやれば問題無いと思う。と言う甘い考えでやり始めたけど…
「この辺りは慣れ。同じ事を10万時間ほど行えば問題無く出来るようになる」
やっぱり神様だった!
神力で金属を液体にしてパッと作り上げてしまった。
しかも銀と金の7層構造。
なんか、凄い。
パッと見サンドされているようには全く見えないのが更に凄い。
「この金と銀は凄い…伝達率が桁違い…」
そう言いながら石長比売様は細いチェーンブレスレットや初めに作った物と同じような時計型ブレスレットを次々と作り上げていく。
僕は…それぞれの塊を前にうんうん唸っているだけ。
「~~~~!出来ないっ!」
「簡単だと思うけど…思考にブレーキ掛けてない?」
「にゅ?」
「あっ、可愛い…」
可愛い言わない!
でも、思考にブレーキかぁ…
「人のルールに縛られすぎると何も出来ない。料理と同じと思えば…」
料理と同じ?
例えば7層構造はミルフィーユ系パイ生地?盛り付け感覚で形を造るとか?
そう言われるとできそうな気がしてくる不思議。
「えええええ?」
うすーく引き延ばして重ねる。そして伸ばしてまた重ねる。
金箔と銀箔を重ねた感じかなぁ…うん。
確認すると1127層となっていた。ミルフィーユの厚さではなくブレスレットレベルだから仕方ない。
まずはこれでブレスレットを完成させて鑑定。
【守りのブレスレット】UNKNOWN:1127層2種類の障壁を有するブレスレット。
技法は一切不明。制作者は誰でも出来ると思っているが、再現不可能どころか一般鑑定士が見たら発狂する代物。対呪・対邪・物理・精神防御・聖属性緩和があり、多層結界の性質上、強大な一撃ですら数層削られる程度で済んでしまう。
更に神気でコーティングされているためそもそも1層目で邪神の破神攻撃を防ぐトンデモ性能。
あと、何を考えたのか部分展開や全体展開などの自動判定機能が付いており、制作者が直接触れて力を供給するか、神域等で神気の自動吸収を行う事でコーティングの修復が出来る。
備考:担当所属長が胃痛で倒れたので代理で鑑定結果を記載。自重しようね?
あ、はい。ごめんなさい…こんな代物が出来るとは想わなかったんですっ!
でもこの後箱庭の水にちょっと浸そうと思っていたんですけど……ダメ、ですよね?はい。ごめんなさい。
まあ、一応の完成だから同じ物を5つ作っておこう。
部長と課長と巽さんと佑那。あと手伝ってくれた石長比売様に…
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