1011話 イワサキ超特急
マイヤが頑張ってクッキーとドーナツを作っている理由。
それはお友だちのためである。
ハヴァスターイ様の里帰り準備だ。
今回はタイムさんは戻らないらしい。
「えっ?なんで行かなきゃならないんスか?」
と言われて逆に驚いたのは秘密。
あと、お菓子をね、買いに行かなきゃならないんだ…ハヴァスターイ様が行ったら絶対問題起こしそうで怖いんだけど、かといって他の人と…あっ。
翌日
「はい。一般情報はインプット済みです。日本円で15万円までの買物に対して20万円用意するご主人様に対してこの言葉を…人、それを親馬鹿という」
「喋ると残念美人になるの何とかならないかなぁ?」
「草」
「いや草じゃないけど!?…心配になってきた…」
「あの、人数的に…大所帯過ぎませんか?」
「悪意の分散的に、これくらいが良いかなと」
「ええ…」
出勤前に白城さんと4号メイド…四谷さんに今日の引率をお願いした。
そして行くのはハヴァスターイ様、佑那、ジャンヌさん。
更にロアステーアさんとガアラスタさんというゆる姉様とミツルギ姉様の所のお二方も参加させる。
「一応磯部大臣には買物の件を連絡しているので変な難癖を付けてきた場合は問答無用で通報してください」
「ご主人…本当に警戒心マックスになって無いッスか?」
「ハヴァスターイ様が過剰反応するかも知れないんだよ!?」
「…あー…それは仕方ないッス。ハヴァ様はご主人も大切なお友だち判定しているッスから」
いやそれは嬉しいけどね!?それで暴走されると僕が困るの!
巫女じゃないけど僕は大人しい一市民なの!
「今絶対ご自身のことをか弱い一般市民とか思ってるんですよこのご主人様」
「何でそんなに自身を低く見るんスかねぇ?」
うわぁ…四谷さんとタイムさんは混ぜるな危険だったか…
「と言うわけで一行が10時頃から練り歩くと思いますのでご容赦の程を…」
出勤して課長に今日のじゃしんさん保育園(遠足)について伝える。
課長は苦笑しながら朝のミーティングで広報の方にも伝えると頷いてくれた。
「通報が増えると。了解した…しかし先代巫女になってもやることは変わらんな?」
「変わりましたよ?ただ、ヘイトも増えた感じはします」
「配信か?」
「ペナルティーを恐れず一言物申す人が居ますからね…」
その人にはその人の考えがあって譲れないからこそ物申しているのだろうけど、受け入れられないものも当然あるわけで…
「対立を生むのであれば僕が退きたいんですけどね」
「それをすると信者が暴走するからな?」
「僕に信者はいません」
「居るだろ。私とか、巽とか…」
「配信辞めても課長達は暴走しませんから」
「まあ、ほぼ毎日会っているしな」
なんて話をしながら業務を始めて1時間後、ふとある事に気付いた。
「…課長、ダンジョンに入って、怪我したんですよね?」
「ん?ああ。腹切られたな…どうした?」
「課長、いつから白銀のリストバンドの効果、切れていました?」
「………バレたか」
「課長?」
「んー…実は前のミッション時や訓練で酷使しすぎてな。戦闘中にアラートが鳴ったが離脱するわけにも行かないからそのまま戦闘をして…撃退した」
もの凄く気まずそうにそう話す。
「訓練で酷使って…そんなダメージ受けるような訓練ってありましたっけ?」
佑那専用メニューでも命を取るレベルのは…ないと思いたい。
「特別メニューでミッションを熟しながら神兵2人にお願いして攻撃を躱したりする訓練をな…あの、岩崎?」
ほほう?実戦と来ましたか。
しかも高火力な方々と…ほほう?
「なんですか?」
「申し訳ないと思っているので、その、圧が…」
「今日、早退しても?リストバンド購入してきますので」
「いやいや!もう十分だから!むしろあると甘えになってしまう!」
「課長を失いたくないので。ここは僕も我を通すところだと…課長?」
「……」
えっ?何故照れてるんですかねぇ?僕は怒っているんですよ?
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