1007話 うわっ…僕の人望、なさ過ぎ…?
まあ僕の事はどうでも良いんですよ。
そんな事よりも昨日の突入後の課長の事を教えてください!
そう言うと課長は少し困ったような顔をし、ため息を吐いた。
課長達の突入後の話はなかなか厳しいものだった。
重傷、重態の探索者が多数いるなかでうちの部隊がその患者達を守りながらポーションを湯水の如く使っているのを見て慌てて鬼を斬りとばして出口を確保。その場に1班を残して出口の確保と外への搬送を依頼し、課長達は奥へと進んだらしい。
そして数十分、進んだ所で戦闘音が聞こえそこに駆けつけると…
そこには通常の鬼だけではなく鎧を着て大刀を携えた鬼の集団が重装救命官の結界を破壊しようと攻撃を繰り出しているところだった。
部隊全員で攻撃を仕掛け守りを固めつつ治療と攻撃を半日ひたすら行っていた…との事だった。
「他人を守りながらの戦闘というものを忘れていたよ…単騎での殲滅であればもっと早く出来たが、私の技は周りに被害が出るからな…まあ、まだまだ未熟だと自覚した訳だ」
課長はそう言って明日は休む宣言をした。
どうやらうちの護衛カリキュラムを受けるつもりらしい。
「はい。皆さん承認ボタンは押してくれましたか?まだ700万人のようですが…恐らく僕が1番だと思います。本人が押すのは無効だと言われていなければですが」
『待ってw』
『巫女様が真っ先に押さないでw』
『うわ、この巫女様強いw』
『ねえ今どんな気持ち?』
『巫女様の財産没収との噂があるんですが、どうなんですか?』
『変なの湧いてる』
『巫女様喜々として押しているって事は…残念だったな人類。唯一の希望が消える』
「いやだって巫女って呼ばれなくなるんですよ?このフロアだって僕が職業摩耗による女性化の事実と個人情報をばら撒いたという事に対するお詫びで僕貰いましたし?
…実際は向かいの現在神域となっている部屋は前会長がとある問題物件に呪詛呪物を大量において異界化してしまった挙げ句ダンジョン化が起きていたわけで、マンション1フロアプレゼントではなく坑道のカナリアでしたし。
マンションは神様方が住んでいると聞き住民が慌てて逃げたので神様がまるごと買い取っちゃえと仰ったので買い取りましたし?つまりはここ、私物です。管理は知らないうちに岩崎家の関係会社になっていましたし」
『私物w』
『あ…巫女の力と言うよりも兄者の力を忘れてる!』
『巫女様は武力組織召喚出来ますやん!』
『でもそれよりも兄者の白獅子が強いんだよなぁ…』
『次代の巫女って、兄者を自由に出来ると勘違いしてない?敵対可能性あるよ?』
『ひえっ…』
「巫女としての財産ってないので。むしろ出費が凄かったですね…あと「巫女だから救援活動当たり前だろ?」とかのご意見結構散見されたりしたんですけど。
今後新しい巫女にそれ言ってくださいね?僕のこのスキルって進化した結果なので巫女の技量関係ありませんし。今回も派遣しているんですけどすぐに引き上げます」
『ひえっ…』
『は?なんでや』
『まだ巫女ですよ!?』
『あ…承認で1000万人なった時点で巫女引退って…』
『待って待って!それって町を囲っている大結界やあの宇宙からの援護とかも』
『宇宙からの援護は兄者の力やで。弟が頑張っていたから力貸しただけやで』
『巫女様無償で世界に結界形成出来る珠やら聖銀?とか配ったんやで?』
『次代の巫女もそれしなきゃね?(にっこり)』
『無理だろそれ…』
『承認取り消しは出来ないの!?何で!?』
「その無理をしろと言われ続けていたんですけど…まあこの調子ですと夕方には到達しそうですね!あ、あとゆる姉様から今後コメント欄は皆さんは見えますが僕からは見えないようにするらしいですよ」
ニコニコ顔の僕に対してコメント欄が罵詈雑言と阿鼻叫喚が入り乱れる凄い状態だった。
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