996話 今日のお夕飯はささみ祭り


「…何やってるのあの人達」

 いやそう言いたくもなるよ。

「あと知らないやらかしから知っている話まで多いなぁ…」

 兄さん、ブラックホール突入って、まさか生身?いやさすがに結界張ってだとは思うけど…いやそれでもおかしいよね!?何でそんな事したのかなぁ!?


「ご主人、今日のお夕飯は鶏肉希望ッス!」

 今日のお願いはタイムさんからだった。

「から揚げ的な?それとも焼き鳥的な?もしくは・凝った肉料理?」

「筋肉が喜びそうなささみメインでお願いするッス!」

「えっ?何?筋肉に目覚めたの?」

 タイムさんの腹筋、割れてるのに?羨ましい…

 あれ?前もささみ系やったような気がするけどなぁ?

「違うッス!師匠はこういう物も作れるんだって見せつけたいんスよ」

「誰に?」

「視聴者さんにッス」

 あ、カメラ回すのね…

「じゃあお品書きを書こうかな…というよりも箱庭でじゃなくて第2スタジオをキッチンにして作ろうか」

「ラジャーッス!準備してくるッス!」

 タイムさんが消えた。

 んー…

「他にお夕飯のリクエストある人ー?」

「お野菜たっぷり食べたいです!」

 石長比売様が手を挙げた。

「分かりました。サラダも用意しますね」

 ということで今日のお夕飯はささみとサラダメインで…ご飯に合うという感じを狙おうかな?



「えーっと、鶏ささみの味噌マヨキュウリと、焼きささみの梅和え、サラダもきゅうりと蒸しささみのかつお梅和えにして、スープは玉ねぎスープかな…ああ、刻み生姜ともやし、あと紫蘇と蒸しささみの和風サラダも追加しておこう」

「……見事にヘルシーなささみ天国ッスね」

「いやそういうオーダーだったでしょ?」

「出来ればちょっとこってりさっぱり…」

「何その相反する物は…んー………ささみではあまり作らないけどささみと青梗菜のオイスターソース炒めかなぁ…中華風に」


『突然配信が始まったと思ったら…』

『使い魔さんの仕業かw』

『ささみパラダイスw』

『スープは玉ねぎよ?』

『絶対ささみも入ってるわ』

『ご飯が進むささみメニューw』

『ささみだからって沢山食べて後悔するやつぅ』

『エグイ、巫女様エグイて…』


「梅は普通の梅干しと蜂蜜漬けの梅干しを使い分けるから注意ね」

「えっ!?」

 そこ驚くところ?流石に梅が2つもあったら飽きちゃうよ?多少は味変しなきゃだめだよ?

 さて、頑張るか…


『なるほど?比較的手順が少なくて単純だ。俺でも作れるな』

『ただし量はエグすぎる…』

『下処理も手早い…勉強になります』

『オイスターソース炒めは胸肉でも良いというアドバイス助かる』

『いやそれが基本だと思うんだが…』

『初めの説明用に作る物だけ普通の早さ。あとは3倍速w』

『やっぱりスープにもほぐしささみ投入!』

『鶏ささみは神の恵み!しかしマヨネーズは悪魔の食べ物ぞ!?』

『適度な脂がないと体に毒だが?』


「ふぅ…これで良いかな?」

「感謝ッス!というか…さっきからお腹がきゅーきゅーないてるッス」

 そうだね。可愛い鳴き声が聞こえてたよ。

「ご飯、4升で足りると思う?」

「全体でッスよね?………ギリ?」

 ギリかぁ…まあ、飯櫃2つはあるからいいかなぁ…よし。

「4升は神様方分で。メンバー分はストックの飯櫃2つあるから大丈夫!」

 念のためにすぐにご飯を大釜で炊いておこう。


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