983話 死者の声、聖者の裁き
神隠しの家の調査終了と共に現所有者だった弟さんが逮捕された。
理由は幽霊さん…麻海お姉さんだ。
タイムさん達が色々服を着せたあとに夜のゆる姉様方の配信に強制出演させられて、神隠しの家についてと自身がどのように殺されたのかを説明させられたらしい。
更にそれを確認するために土地の記憶を見せて完全一致を確認。
「流石にこれで逮捕できないとか…どうなのかなぁ」
と煽ったらしく、見ていた警察関係者が連携を取って動いたらしい。
証拠?
ご遺体は綺麗な状態で本人が保管しているので…普通に毒の反応が出て来てます。
まあそれ以前に、潔白証明のために誓文しますかと担当聖者が聞いたところ、
「神は信じられない」
そう答えたとのこと。
この台詞で弟さんは神を敵に回したと判定され、遺体の調査と薬物売買ルートの確認をし、裏付け捜査をフルで行った結果、言い逃れしようのない証拠どころか余罪が出て来たため裁判は長引くらしい。
…ここまで、神隠しダンジョン調査から2日しか経ってないんですけど?
あと、土地の記憶を駆使してあの部屋からあのダンジョン擬きに入った人の数をカウントしたところ44名居たらしい。
肝試しから弟に依頼されて調査に入った探索者などがいたということだ。
弟は探索業務法第7条の発見時の報告義務違反含め幾つかの罪も併せて裁かれることとなった。
知っていて知らないフリをした挙げ句探索者を送り込んで死んでも知らんふりをしていたのだからそれは…ねぇ?
玉藻お姉さんは実家の方に帰り、佑那もマンションと実家を行ったり来たりすることになった。
というのも玉藻お姉さんはかなり寂しがり屋だということが分かったからだ。
あの後現地解散となったとき玉藻お姉さんが寂しそうな顔をしていたので、佑那やジャンヌさんと一緒に実家に泊まった。
そしたら朝、盛大にぐずられてしまった。
お家に独りは寂しいと。
妖精さん達も居るのに?と思ったけど、人恋しいそうだ。
昼は近所の人達とお話ししたりするからそう感じないらしいが、夜や朝独りの時にどうしようもない寂しさを感じると。
うちに来るかと聞いたけど兄さんが戻ってくるまではここを守っていたい。どうしようもないことが起きた時に近所の人達がここに避難できるように待機しておきたいと少し寂しそうな顔でそう言った。
えっ?このお狐さん良い人過ぎません?
朝廷に居たときも泥棒退治のために居たって言ってたし…
佑那がそれを聞いて1日おきに実家に帰ると宣言。
僕は「いや実家通いしたら良いでしょ」と言ったら佑那にギャン泣きされた。
「兄さんはハーレム要因増やしたから私の事要らないんだ!」
とか。
なんて人聞きの悪い事を言うんだろうか。
みんなお姉さんなんですが?彼女云々は解釈違いなんですよ?
ゆる姉様もせお姉様もミツルギ姉様も姉ですよ?これを彼女とか言ったら僕どんだけ大変な目にあうか分かってます?
あと、ハーレムって言葉の意味を分かっているのかということを出勤時間まで丁寧に説明したら大人しくなってくれました。
まったく佑那は…佑那こそ彼女さん達をもっと構ってあげたら?
そう言ったらソッと目を逸らされた。なんで?
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