984話 禁 断 症 状
『お歌が…お歌が聴きたいんですっ!!』
配信中にそんな魂の叫びのようなコメントが複数見られた。
そんな事を言われてもなぁという感じだったがスルーして配信を終えた。
「ゆーちゃん、ゆーちゃんの歌か、マイヤちゃん達の歌が聴きたいんだけど」
「は?」
まさかのゆる姉様からのお願いが来た。
「じゃしんさん保育園でお歌の時間とかありますよね?」
「あるけど、それでは得られない栄養素があるの!」
「どんな栄養素なんですかねぇ?新種の栄養素であれば確実に要らないよ思うんですけど?」
「ミコピンとビタミンゆー!」
リコピンの偽者とビタミンに至ってはYではなくUとか…いや、ニュアンス的にひらがなのゆーか!?
「そんな栄養素はありませんし、消化できそうにないですね」
「魂が消化するんだよ!?魂の栄養素だもん!」
そんな新時代の魂はない。
それに僕たちがいなくなったら栄養失調になるとかだったら凄く困るし。
『マイヤおうた歌っても良いよ?』
マイヤがOKした!?
『みんながマイヤのお歌で元気になるならがんばる!』
マイヤが優しすぎる!
あっ!ゆる姉様ソッと目を逸らした!
「ゴメンねぇ…僕がわがまま言って歌いたくないからって」
『パパはいっぱいいっぱいおうた歌ったからやすんでもいいの!』
「はぐっ!?」
ゆる姉様に謎のダメージがはいった!?
『マイヤとリムネーでおうた歌うからパパ聞いてね!』
「勿論だよ。あ、でもあまり沢山は歌わない方が良いかな?」
『なんで?』
「定期的に少しずつで良いよ。その方が僕もしっかり聞けるし」
『じゃあ1曲ずつ歌ってパパのかんそう聞く!』
「分かった。ありがとう」
マイヤをギューッと抱きしめながらゆる姉様の方を見る。
ゆる姉様は指をくわえてジッと僕たちを見つめていた。
夜のゆる姉様方の配信でマイヤとリムネーが特別ゲストで呼ばれた。
今回はゆる姉様方が使っている神国のスタジオではなくマンションの第2スタジオの方だ。
「みんなも私もお歌欠乏症になったから特別ゲストとしてマイヤちゃんとリムネーちゃんに来て貰ったよ!」
『キター!』
『ま さ か の!』
『巫女様はやはり拒否の構えかw』
『仕方ないよね!でもようこそお二人様!』
『おうた!おうた!』
『いつもじゃしんさん保育園のお歌の時間で癒やされてます!』
『ああっ!癒しの女神様だ!』
わぁ、凄い反応だ…
「2人に歌って欲しいんだけど…何を歌ってくれるのか聞いてないんだけど」
『マイヤちゃんGo!をうたいます!今日はこの1曲だけです!』
『次回のタイミングがあれば私が歌いますので宜しくお願いします』
2人はそう言って歌の準備に入る。
チアガールのコスチュームにチェンジして2人が歌い始める。
ハイテンポな曲と共に2人が歌い出す。
『『みゃー!、みゃー!、みゅー!、みゅー!、Go!、Go!』』
うわぁ…可愛らしさとエロスが混じり合ってとんでもない事になってるぅ…
マイヤがゲストと聞いて神域からハヴァスターイ様が走って出て来たので一緒に鑑賞中です。
もうね、お目々キラキラさせてマイヤを見ているんですけどこの邪幼女神様。
多分善側の幼女神お二方に至ってはペンライトを振っていた。
…一番禁断症状が出ていたのは神様方でござったか…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます