916話 あと1日!


 おはようございます。

 特に何か騒ぎがあるわけでも無く朝を迎えた。

 僕はね?

 なんかサミットでもあるのか各国から政治家含め色々な人が来日しているらしい。

 その影響が部長に来ている…らしい。

「今日と明日、明後日まで私全力なんだけど…」

「今日の最終便まで巽は帰らんぞ?」

「…女の友情の恐ろしさを見た気がしたわ」

 態々ブースまで来てじゃれ合っている部長と課長。仲良いなぁ…


「岩崎。明日は本当に大丈夫なのか?」

「そうですよ。無理せずリハーサルを…」

「昨日も行いましたし、今日も午後から一度通しで行いますので問題ありませんよ?。現在問題あるのは佑那達なので」

「達?」

 あっ、そこが気になるんだ。

「佑那の体力が無くて7曲目は無理と判断した神兵さん達が代わりをやると言っているのですが…バニーガール姿なので…完璧に踊れる方が全力で嫌がっていまして」

「良かった…まともな感性の人がいた…」

「流石になんの覚悟も無くバニーガールの格好で平然と踊る一般人がいたら…ねぇ?」

 部長達が苦笑している。

「恐らく今、ジャンヌさんと佐那さんが洗n…ケフン、説得していると思いますけど」

「「洗脳って言った!今洗脳って言った!」

 しっかり捕まえて両サイドから説得するのって、洗脳じゃ無いのかなぁと。



「……はい」

 あっ、はい。

 箱庭に戻るとバニーガール姿の板額さんが出迎えてくれた。

 でも目が死んでいた。

「板額さん?板額さんは凄く魅力的な美女ですよ?」

「…美女かどうかより羞恥心の問題なのです」

「あっ、はい」

 まあ、そうだよね。普通は。

 ナチュラルにバニーガール姿になろうとするジャンヌさんが…

「佐那さんはバニーガール姿にならなかったんだ…」

「そう言えば…!」

「私はそのような姿は体格的に似合わないと思うんですが」

「にあうと思うんですけどね?」

 ───バニーさんが2人増えた。

「あの、ジャンヌさんと佐那さん…しかも佐那さん着てるし…」

「はい!1人だけだと恥ずかしいと思いまして」

「説得されまして…」

 あっ、巻き込まれた感じを装う加害者がいる。

「2人とも、明日はよろしくね?」

「「え゛っ!?」」

「ああ、成る程!その覚悟で着てきたというのか!」

「いや、あの!?ちょ…」

 イイ笑顔の板額さんに2人が焦る。

「ジャンヌさんは明日の配信のネタになりますしね!」

「えええええ?」

「あと、お二人とも似合っていて、直視しづらいです…」

「「!?」」

 あれ?2人の様子が…

「発情兎は…鍋の中…」

「「発情してません!」」

 いや、突然恐ろしいことを言う板額さん…どうしたのさ。

「さあ、私も色々吹っ切れた。シンペイナカマ、サンニンデオドレバ、コワクナイヨ?」

「ひぃぃんっっ!私まだ苦手なんでスケどぉぉぉっ!」

「私はそれ以前なんですが!?」

 3人ともギャアギャア言いながらも踊ろうとしているだけに、初めからそのつもりだったんだろうなと思った。

「じゃあ、7曲目僕が歌って踊るから3人とも宜しくね?」

「「「はい!」」」

 お昼の1時間ほど3人のダンスレッスンに費やした。


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